Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1877-01-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第26回−4

1877年1月31日 水曜日 今日は暦に、大きい青印をつけておくべき日だ。 というのは、有名<になる筈>な我らのクラブ、アジア協会の誕生日なのである! 午前中は準備に大慌て。この重大な時に、二時を前にして、髪の毛はどうしてもうまく巻かないし、…

クララの明治日記 超訳版第26回−3

1877年1月25日 木曜日 私はまた勉強を始めた。哲学、綴字法、ラテン語、文法、文学、それからフランス語。 母は私の勉強をとてもよく見てくれて、本当に嬉しい。 母は元気だし、私には大好きな勉強があるし、訪ねて話し合うことのできる素晴らしい少…

クララの明治日記 超訳版第26回−2

1877年1月24日 水曜日 今日はとても素晴らしい日だった。 二時に母とお逸と私は家を出て、ヤマト屋へ本と毛糸を買いに行った。 買い物を済ますと私は駿河台へ、お逸は家に帰り、母は幾つか訪問するところがあって築地へ行った。 まずエマの家に立ち寄…

クララの明治日記 超訳版第26回−1

1877年1月23日 火曜日 このところアメリカでいうインディアンサマーのような、素晴らしくいい天気が続いている。 けれど、私はここ二、三日、身体の調子があまりよくなかった。おやおさんとおすみも午前の授業を休んだので、病気が流行ってるのかも知…

クララの明治日記 超訳版第25回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第25回】 「本当に懲りない方ですわね、矢田部氏は」 「手酷くはねつけられても不屈の根性、よね。この当時の日本人としてはかなり特異な存在だと思う。アメリカまで留学しておいて、何を勉強してきたんだか」 「植物学、で…

クララの明治日記 超訳版第25回−8

1877年1月19日 金曜日 今日、滝村氏のお宅に招かれ、早めに来るように云われていたので、二時に家を出た。 滝村氏のお宅は永田町で、勝家の近くにある。内部は大して広くはないけれど、とても清潔できちんとしている。外見は古い大名屋敷に新しい玄関…

クララの明治日記 超訳版第25回−7

1877年1月18日 木曜日 仕事がどっと押し寄せて「日記」が書けなくなってしまうというのも奇妙な話だけれど、まったくその通りなのだ。 毎日次々と何かで一杯なので、時は矢のように飛んでゆく。 昨日は雪が降っていたから、日記を書けば書けたかもし…

クララの明治日記 超訳版第25回−6

1877年1月12日 金曜日 うちに来る少女たちへの関心はますます高まる一方だ。 おやおさんは優雅な若い婦人に成長していくし、お逸は友達として、まったく素晴らしい。今日、授業の後、皆で坐って物語を語った。私は「美女と野獣」と「シンデレラ」を、…

クララの明治日記 超訳版第25回−5

1877年1月11日 木曜日 横浜から帰宅して毎日、ユニオン・チャペルで行なわれた「祈祷週間」と祈祷会に出席していた。 今はとてもいい気候で、毎日太陽が明るく輝き、空気は春の優しい息吹きのように柔らかだ。去年とはまったく違う。去年の冬は二、三…

クララの明治日記 超訳版第25回−4

1877年1月10日 水曜日 矢田部氏は今晩もまた来訪した。 一緒に祈祷会に行くつもりで、三時に来たのだけれど、結局午後十時頃までいたのだから、それは口実に過ぎなかったのだろう。 矢田部氏は長居する癖がある。だけど、日本人の間では確かに偉い人…

クララの明治日記 超訳版第25回−3

1877年1月8日 月曜日 この前日記を書いた後、横浜へ行って、ヘップバン夫人のところに泊まっていた。 横浜で生涯最良の時を過ごしていたわけではない。土曜日には少し気分が悪くて、今日帰って来る時まで治らなかった。皆さんは大変親切にして下さって…

クララの明治日記 超訳版第25回−2

1877年1月3日 水曜日 今朝10時頃、母とわたしは、日本人の友達の何人かに新年の訪問をしに出かけた。 まず旗が華やかにはためき、竹、松、常盤木の小枝を飾った通りを通って勝家の屋敷へ向かった。どの家も、正面に、柊と神々しい竹でできた大きなア…

クララの明治日記 超訳版第25回−1

1877年1月1日 月曜日 1877年! なんと早く1877年が来たことだろう! この新しい年月日を書くのは不思議なような気がするけれど、これは多くの年の中の一つに過ぎず、少数の関心のある人にしか気付かれない、何本もの線の上に重ねた一本の線で…