Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1877-02-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第28回−4

1877年2月27日 火曜日 母はアディと一緒に、ド・ボワンヴィル夫人の所へ昼食に行った。 シンプソン夫人が帰国なさることになったのはとても残念。だけど、さよならを云わなくてはならなかった。お帰りになりたくはないのに、日本国内で仕事が見つから…

クララの明治日記 超訳版第28回−3

1877年2月26日 月曜日 ああ、とうとうやってしまった! ぴしゃりと閉じられた玄関の扉を、呆然と見つめながら私は嘆息した。 いま怒りながら出て行ったのは、いつものように我が家を訪れていった矢田部氏だ。 原因がなんだったのかは正確には云えない…

クララの明治日記 超訳版第28回−2

1877年2月21日 水曜日 「おはようございます……ではありませんわね。こんにちは、クララさん」 昨日そう云っておいたので、令嬢たちは朝ではなく午後二時に来た。 杉田夫人とおよしさん、富田夫人、それからお逸と一緒に小さいお輝ちゃんもみえた。 佐…

クララの明治日記 超訳版第28回−1

1877年2月20日 火曜日 今月は出来事の多い月だった。 楽しい思い出がいっぱいあって、万一これが地上最後の月だとしても、これ以上素晴らしい時は望めないだろう。 夕方、文部少輔で、前の兵庫県令、神田孝平氏が夕食におみえになり、夕方ずっといら…

クララの明治日記 超訳版第27回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第27回】 「というわけで、クララの日記、上巻最大の見せ場ともいえる、クララの徳川家達邸訪問記をお送りしましたわ」 「本編の解説前にざっと明治維新前後の徳川家の事情を紹介しておくねー。 14代将軍徳川家茂公が亡くな…

クララの明治日記 超訳版第27回−4

1877年2月17日 土曜日 ああ、今日はなんとすばらしい日だったことだろう! 日記さん、前に私たちが将軍のお屋敷へ招待されたのを覚えている? え、忘れたって? それならペンでつっついて思い出させてあげよう♪ 大騒ぎで肩掛けやスカーフをまとめ、人…

クララの明治日記 超訳版第27回−3

1877年2月15日 木曜日 午後いつものように出かけることにしたのだけけど、今日は人力車ではなく徒歩で行くことにした。 ヤマト屋に行ってノートを買い、次に宝石屋で鎖を買い、額縁屋で絵を額縁に入れて貰った。それから歩き回って、私たちには大きな…

クララの明治日記 超訳版第27回−2

1877年2月14日 水曜日 昼食の直後に、中原氏が訪ねてきた。奥様と横浜に引っ越したことのご報告にみえたのだ。 中原氏の快活ぶりは以前と殆ど変わらないけれど、ただ一段と落ち着きを増したようだ。 もう私と一緒に桃の木を歩いたり、私のために肩掛…

クララの明治日記 超訳版第27回−1

1877年2月13日 火曜日 今朝眠くて眠くて、なかなか目が開かなかった。 起きたくないのだけれど、起きなくてはならなかった。 昼食後ビンガム夫人がみえて、母と連れだって出かけた。二人は富田家と大鳥家を訪問し、それからあちこち回るのだ。 母がい…

クララの明治日記 超訳版第26回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第26回】 「大ニュース、大ニュース!」 「どういたしましたの、お逸? いつも以上に落ち着きがありませんわね」 「何ヶ月前に少しだけ高かったけど、本を買ったのよ、幕末明治の有名人物の写真を揃えた本を」 「また怪しげ…

クララの明治日記 超訳版第26回−7

1877年2月5日 月曜日 昨夜は激しい吹雪が吹き荒れた。 今朝はまるで自然が頭にベールを掛けたように、辺り一面冷たい白いマントに覆われた。その上を太陽が照らしている。うちの向かい側の公園の庭は御伽の国さながらだ。 だけど、日本人は道の雪をシ…

クララの明治日記 超訳版第26回−6

1877年2月2日 金曜日 昨日から合わせて七件の火事があった。 一番重大なのはこの国の主要な役所、外務省の焼失だ。建物は殆ど全焼したのだけれど、原因は煙突の煙道の欠陥だったそうだ。 三浦夫人<うちの前の生徒>がお母様になられた。十日ばかり前…

クララの明治日記 超訳版第26回−5

1877年2月1日 木曜日 今朝、お逸が、お母様とお姉様がうちに来ると云ったので、大急ぎで準備をした。 今日はあまり気分がよくなかったのだけれど、それも当然。昨夜“ひまし油”という気持ちの良い<?>ものを飲んだのだ。 飲む前、気分は悪くなかった…