Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1878-01-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第39回−9

1878年1月30日 水曜日 今朝は是非横浜へ行きたいと思っていたのに、眼を覚ましたら雪がしんしんと降っていた。 雪は地面に触れると溶けてしまって殆ど積もらず、泥んこ道になるだけだったけれど、それでも一日中降り続けた。 みんな家の中に閉じこめ…

クララの明治日記 超訳版第39回−8

1878年1月29日 火曜日 お逸は今日も休み。 私はいやいや授業をしたけれど、母のクラスはお休みだった。 昼食後、ダグラス夫人のところへ出かけようとしていたら、富田夫人がみえた。 夫人は私たちが話している間、アディの遊び相手をして貰うために若…

クララの明治日記 超訳版第39回−7

1878年1月28日 月曜日 今日はお逸が来なかった。 昨日も見かけなかったので心配だ。 それであの大嫌いな男の人たち――笠原と渡辺氏――だけを相手に気乗りのしない授業をした。 母のお使いで、山下町へ行って帰って来てから、授業を全部やらされてうんざ…

クララの明治日記 超訳版第39回−6

1878年1月27日 日曜日 今朝目を覚ますと外は土砂降り。 子供たちも来ないだろうと思ったので、日曜学校に行かなかった。 でもウィリイだけは出かけていった。 アディと私は日曜学校で教える筈だった箇所を読み、賛美歌を歌った。 礼拝の時、母は私が…

クララの明治日記 超訳版第39回−5

1878年1月26日 土曜日 家中の整頓を断行しようと今朝決心して、本気で取りかかった。 笠原に手伝って貰って十二時までには全て完了し、大好きな針仕事をする時間の余裕もあった。 昼食後、武さんが新しい女中のおトシを連れて来て下さった。 四十歳の…

クララの明治日記 超訳版第39回−4

1878年1月25日 金曜日 ここ二日ばかりはどうしたことか気が滅入って仕方がない。 昨夜は六時に床に入って思い切り泣いた。 自分が何の役にも立たないひねくれたオールド・ミスになりつつあると思えて仕方がないのだ。 今日は母とちょっと出かけてみた…

クララの明治日記 超訳版第39回−3

1878年1月22日 火曜日 二、三人の生徒を教えて、拭き掃除を済ませてから、母が公使のために作った毛糸のスリッパを持って、ビンガム夫人を訪ねた。 とても楽しい訪問で、エマの飼っている犬や猫などとすっかり親しくなった。 帰途、家の近くで、マッ…

クララの明治日記 超訳版第39回−2

1878年1月21日 月曜日 母はいろんなこと、特にお金のことですっかり意気消沈している。 私たちの必要は大きい穴のようなもので、いくら生活費を注ぎ込んでも一杯になることはない。 それで、母は頭痛がして憂鬱病に取り憑かれてしまった。 借金をしな…

クララの明治日記 超訳版第39回−1

1878年1月20日 日曜日 今朝はウィリイやアディと一緒に、日曜学校へ歩いて行った。 メイが時間までに現れなかったからだ。 日曜学校でも見かけなかったので、多分お休みしたのだろう。 真面目なユウメイが珍しいこともあるものだ。 ところで、ユウメ…

クララの明治日記 超訳版第38回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第38回】 「本日分は、おやおさんの婚約者が亡くなられたことに弔意を示してネタは控え目にさせて頂きますm(_)m。 ということで、ユウメイの大食漢無限の胃袋ぶりについてはスルーの方向で」 「全然控え目にしていませんで…

クララの明治日記 超訳版第38回−7

1878年1月14日 月曜日 今日から学校が始まるので、今朝はみんな早く起きた。 私は五時頃に猫の鳴き声で目を覚まし、起きて中に入れてやってから寝つけなかった。 イクが田舎に帰って結婚してしまったので、また忙しくなった。 笠原はどういうつもりか…

クララの明治日記 超訳版第38回−6

1878年1月10日 木曜日 楽しい夕べであった。 お客様は十時頃にお帰りになったが、私たちは十二時過ぎまで起きていた。 母は素敵なコートを寝る時に二階に持って行った――夢の中でも忘れないように。 今朝は富田氏と杉田氏のお宅に伺って楽しい時を過ご…

クララの明治日記 超訳版第38回−5

1878年1月9日 水曜日 数人のお客様を夕食に招いていたので、今日はとても忙しかった。 午後の早い時間にシェパード氏がみえて、いろいろ話して下さった。 宮中で舞台裏の天子様と皇后様をおみかけしたこと。 皇后様が髪を結わせながら女官と一緒に笑っ…

クララの明治日記 超訳版第38回−4

1878年1月8日 火曜日 今日まで雨続きで、日本人のお友達にまだ新年の挨拶に行っていなかったので、母と一緒にやっと出かけた。 まず勝氏のお宅に伺って、ご長男の小鹿さんが住んでおられる邸の一角に案内された。 そこには蚊帳を吊った大きな鉄のベッ…

クララの明治日記 超訳版第38回−3

1878年1月3日 木曜日 今日は憂鬱な日だった。 昨夜は母の足元に坐って、母の膝に頭をつけて思いきり泣いた。母の優しい手を頭に感じながら。 こういう姿勢で泣くのは気持ちが良い。 私は本気で泣いてはいたけれど、一方で泣くことをはっと楽しんでいた…

クララの明治日記 超訳版第38回−2

1878年1月2日 水曜日 流石に昨夜はお正月のご馳走を食べ過ぎた。 どうやら罰が当たったようで、寝る時になって胸がむかついて、恐らく生まれて初めて吐いてしまった。 「ケーキでもなんでも食べ物なんて二度と見たくない!」 そう云えば、ユウメイも昨…

クララの明治日記 超訳版第38回−1

1878年1月1日 火曜日 元旦! また元旦が巡って来た! でも私は新たな決意はしない。 いくら決心しても、いつも実行できないのだから。 ただ「主イエスよ、なにとぞ我を完きものたらしめ給え」と祈るだけだ。 私たちは夜明けとともに起き出すつもりだっ…