Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1878-10-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第60回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第60回】 「……噂には聞いていましたけれど、本当に“ラノベのキャラ”みたいな方ですわね、ミス・カミングスは。これ、本当は原文を弄っているんじゃありませんの?」 「ところがどっこい! 殆ど原文のままだったり。英語版と…

クララの明治日記 超訳版第60回−3

1878年10月29日 火曜日 今日はとってもおかしなことがあったので、寝る前にどうしても書き付けておかなければならない。 昨日書いたとおり、今日はミス・ゴードン・カミングスとの「逢い引き」の日。 というわけで、不安な気持ちで嫌々ながらも、う…

クララの明治日記 超訳版第60回−2

1878年10月28日 月曜日 水曜日以来の短い休暇が終わって、あのいやな女の子たちがまた勉強に来るようになった。 あの子たちを教えるのは正直、母にとって大変な苦労なのだ。 あした私はミス・ゴードン・カミングスと一緒に、骨董品を買いに行かなけ…

クララの明治日記 超訳版第60回−1

1878年10月27日 日曜日 今朝はアレグザンダー先生が「信仰」について説教された。 終わってから、七年間私たちの牧師であったヴィーダー先生が、会衆にお別れの挨拶をなさった。 それは感動的な情景だった。 先生が私たちに話しかけられた時には、胸…

クララの明治日記 超訳版第59回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第59回】 「朽木氏、お気の毒に……」 「朽木氏といってもピンと来ない人が多いだろうけれど、福知山の大名家ね。 大名として二百五十年の歴史を誇るこの一族が一番有名になったのは“関ヶ原の戦いで、西軍を裏切った瞬間”かな…

クララの明治日記 超訳版第59回−10

1878年10月24日 木曜日 今日ビンガム夫人のところへ持って行くものを朽木氏に渡すため、彼のところへ行ったが留守だった。 横浜に行ったとのことだった。 船が明日未明に出発するのだと云いながら、夜の八時に彼は駅へ駆けつける途中で立ち寄った。 …

クララの明治日記 超訳版第59回−9

1878年10月23日 水曜日 一日中雨だったが、忙しくてそれさえ気付かないほどだった。 母は今夜自分の口座に入れて貰うよう、八五〇ドルの銀行小切手をシモンズ先生に渡した。 私はブルースさんのための小包を作り、リビーおばさんのためにも作った。 …

クララの明治日記 超訳版第59回−8

1878年10月22日 火曜日 夕べ裏の門をどんどんと叩いて、何か大声で叫んでいる声に目を覚まされた。 はじめは怖かったけれど「郵便」という言葉が聞き取れたので、父に下へ行って郵便を受け取るようにと頼んだ。 とんでもない時間にやってきたのはア…

クララの明治日記 超訳版第59回−7

1878年10月21日 月曜日 昨日は風邪もだいぶよくなったので、家族と一緒に礼拝に出かけた。 ウォデル先生の説教は「克己」についてのもので素晴らしかった。 午後富田夫人がみえ、森有恕老先生は病状が悪化し、もう長くないと思われていることを知ら…

クララの明治日記 超訳版第59回−6

1878年10月19日 土曜日 昨日がウィリイの誕生日だったので、贈り物の箱を作っている。 フジの主人が綺麗なバースデイ・ケーキを作ってくれたのだ。 風邪の症状が出てから三日間も家に閉じこもっているがまだよくならない。 なんとか起き上がって、せ…

クララの明治日記 超訳版第59回−5

1878年10月18日 土曜日 どうやら風邪を引いてしまったらしい。 今日は一日中ベットで寝ていたので別に何も書くことがない。 ただ私がひどく不機嫌だったことと、お逸がお見舞いに二階まで上がって来たことだけである。

クララの明治日記 超訳版第59回−4

1878年10月17日 木曜日 今日母はアディと私を家に残して祈祷会に行った。 私は伊藤と壮次郎の授業をした。その後ジョージ・パチェルダーが訪ねてきた。 ついでトルー夫人とインブリー夫人が来られ、その後にウォデル夫妻とお子さん、ヘップバン夫人…

クララの明治日記 超訳版第59回−3

1878年10月16日 水曜日 今日は母、お逸、アディと私で横浜へ行った。 良いお天気だったけれど、念のために厚い服を着て出かけた。 お逸と私はヘップバン夫人のところへ昼食に招かれた。 そこで姪御さんのリーナ・リートと知り合いになった。 二十三…

クララの明治日記 超訳版第59回−2

1878年10月12日 土曜日 日記を書くのがどうにも遅れがちである。 午前中はアニーと伊藤を教えることと、シェパード家でピアノの練習をするので一杯だ。 この前行った時は、ミュラーの「落葉――秋の思い」という美しい曲を覚えた。 午後は母のためにお…

クララの明治日記 超訳版第59回−1

1878年10月8日 火曜日 新しく来られたユーイング先生が今晩家にみえることになった。 というわけで、私は今朝インブリー氏のお宅に預かっていただいているテーブルを取りに、築地に出かけた。 荷車と人夫を雇って、インブリー夫人とも打合せをしてか…

クララの明治日記 超訳版第58回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第58回】 「クララとしては珍しい、なかなかに“女の子らしい”微妙な恋の鞘当てが垣間見えますわね、9月27日の日記は」 「……………………ノーコメントの方向で」 「実際この大久保三郎氏のお父様は、お逸、貴女のお父様である勝…

クララの明治日記 超訳版第58回−5

1878年10月6日 日曜日 ヴィーダー先生が黙示録十四章の「神のうちに逝く者は幸いなり」をテキストにして弔いの説教をなさった。 それはビンガム公使の長女が亡くなったからであろう。公使とミス・エマは教会にみえていた。 ひどい雨にもかかわらず、…

クララの明治日記 超訳版第58回−4

1878年10月5日 土曜日 陰鬱な不快な一日だったので、開拓使行きは延期しなければならないかと思った。 でも母とド・ボワンヴィル夫人が祈祷会をしている間に私は築地へ行き、森夫人も訪ねた。 午後グレタ、アニー、ルウの三人のシェパード家の子供た…

クララの明治日記 超訳版第58回−3

1878年10月3日 木曜日 アディと私はサットン家のテニスのパーティーに行く予定の筈が。 プレストン・クレッカーの誕生日だということなので、アディはプレストンを手伝ってお祝いをしてあげるために築地に行くことになり、私は連れて行かなければなら…

クララの明治日記 超訳版第58回−2

1878年10月1日 火曜日 今日日記を数えて、私が日記をつけ始めてから七年間に、どれだけ紙を浪費したかを計算しようとした。 しかし書くことこそが私の十字架なのだと思い直した。 もし日記がなかったら耐え難く淋しいであろう。 とりあえず、過去はし…