Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1878-03-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第44回−6

1878年3月29日 金曜日 晩のお客様をお迎えする支度で一日中忙しかったのだけれど、支度にかかる前にお逸のお見舞いに行った。 昨晩ウィリイが行った時、まだひどく悪い症状だった。 今日は大分よくなっていたけれど、治りかけはいらいらするものだ。 …

クララの明治日記 超訳版第44回−5

1878年3月28日 木曜日 お逸のことが心配で心配で、私は朝からお見舞いに行く支度をした。 ことに杉田先生が呼ばれたと聞いたので気にかかった。 十時頃に屋敷に着いたけれど、正門は修理中で裏門から入った。 勝夫人が私を迎えて下さって、すぐお逸の…

クララの明治日記 超訳版第44回−4

1878年3月27日 水曜日 おやおさんは今朝はみえなかった。 体調が依然芳しくないようだ。 私はビンガム夫人のところへ、勉強のすすんだお逸を連れて行った。 良いお天気で二人とも上機嫌だった。 ビンガム夫人はお逸に私たちの家族を褒めて下さった。 …

クララの明治日記 超訳版第44回−3

1878年3月25日 月曜日 何故だかアディと私は今日が母の誕生日だと勘違いしてしまっていた。 銀メッキのテーブル用のベルを買ってプレゼントにするつもりが、本当は4月25日だったのだ。 「一年に二度誕生日があるのはずるい!」 どうにもピントがズ…

クララの明治日記 超訳版第44回−2

1878年3月23日 土曜日 畳替えはもう諦めて、家の中を整頓した。 ある意味、客間はとても綺麗になった。 「ユウメイのところへ遊びに行って来なさい」 食後、学校の心配と、矢野の意地悪に気が滅入っている母が私に云った。 でも出かける前に松平家の…

クララの明治日記 超訳版第44回−1

1878年3月20日 水曜日 東京府が私たちの家のひどくいたんだ畳を替えてくれるというので、家の中をすっかり片付けた。 ところが、畳屋が来て寸法を取り、畳表を剥がしてしまった後のこと。 商法講習所長の矢野二郎氏が突然やって来て云った。 「この家…

クララの明治日記 超訳版第43回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第43回】 「というわけで、先週の予告通り村田氏の結婚式の模様をお送りしましたー」 「明治初期の高級官僚の結婚式の模様としては、非常に貴重な記録ですわね」 「では、まずこの結婚式の主である村田一郎氏についての解説…

クララの明治日記 超訳版第43回−3

1878年3月15日 金曜日 二年前、私たちが冷え切ったワッフルをご馳走した松平定敬氏――あの痘痕面の貴族――のおうちに行くように高木氏に招待された。 毎月の十五人黄昏時に、この日本式のお茶の会が始まるのである。 そしてお茶やお酒が出て、夜半の十…

クララの明治日記 超訳版第43回−2

1878年3月14日 木曜日 私たちの生活はとても華やかになってきた。毎日どこかへ出かけるか、何かすることがある。 神様が最初の頃の長い淋しい日々の埋め合わせをして下さっているようだ。 昨日は何も特別にしなかった。 前の晩の村田氏の結婚披露宴の…

クララの明治日記 超訳版第43回−1

1878年3月12日 火曜日 今日は特別の日――友人の村田一郎氏の結婚式なので詳しく記録しておかなければならない。 アメリカで初めて会った時のことを思い出す。 あのひょろひょろした青年が、いつの日かこのように高貴な風貌の立派な人物に育つとは! あ…

クララの明治日記 超訳版第43回−1

1878年3月11日 月曜日 今日の授業が終わった後、お逸は食事まで残って、その後みんなで少しお裁縫をしてから滝村氏のところに行った。 滝村氏は、ひどい田虫にかかっているので在宅だった。 おこまつもリューマチが痛むので家にいた。 武夫は転んで向…

クララの明治日記 超訳版第42回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第42回】 「最近は葬儀や法事絡みの話が多かったので、今回は久々に“クララの日常”って感じだったわね」 「ですけれど、来週更新分ではクララがお呼ばれした結婚式特集になりますけれどもね」 「さて、今週は早速本題に。 メ…

クララの明治日記 超訳版第42回−8

1878年3月9日 土曜日 今日は客間の大掃除をしたのだけれど、他の部屋はまだ乱雑な状態だ。 どうしても家の整理がうまくいかなくて、私は時々本当にがっかりする。 家の中を、綺麗に住み心地よくしておきたいのに、この家はなんとも殺風景だ。 ことに近…

クララの明治日記 超訳版第42回−7

1878年3月8日 金曜日 午後、いつものように授業が済んでから母と一緒に出かけた。 昨日は雨の中を杉田夫人や、およしさんと一緒に、永楽町の展覧会に行った。 陳列品は上野の博覧会の残りであって、品数は少ないが、売り物は非常に安い。 めいめい茶瓶…