Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1879-10-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第95回−3

1879年10月27日 月曜 今朝起きると激しい風と雨が木製のシャッターに叩きつけていた。 寒さに震えながら朝食に下りた。 ウィリイは医科大学に行かずに家にいて、午前中は郵送する手紙を書いていた。 だがドイツ語の始まる頃までには少し晴れて、生徒…

クララの明治日記 超訳版第95回−2

1879年10月26日 日曜 工部大学校の綺羅星の如き教授陣に新たな星が加わった。 ディクソン氏の弟のジェームズ・メイン・ディクソン氏が、昨日ボルガ号でようやく到着したのだ。 今朝、教会に行く途中の二人に会ったが、弟さんの方は背の高いお兄さん…

クララの明治日記 超訳版第95回−1

1879年10月10日 金曜 今日は、おやおさんとおすみが、結婚式以来はじめて来た。 ずっと一緒だった二人だけど、おすみとおやおさんとはいま一緒にはいない。 おやおさんが三河の殿様にお嫁入りし、奥様方になったので、肩あげや娘風の髪型と一緒に、…

クララの明治日記 超訳版第94回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第94回】 「今週はいつにもまして解説すべき点がないんだけど、一点だけ補足。 この連載を最初から読んで下さっている方でもきっと覚えていないでしょうけれど、10月4日の日記で、クララが見学に行った船というのはクララ…

クララの明治日記 超訳版第94回−4

1879年10月4日 土曜 母と私は今朝、十時の汽車で横浜に行きミス・マクニールと乗りあわせた。 汽車にはたくさんドイツ人やイギリス人が乗っていて、声高に喋ったり、煙草を吸ったりするので不愉快だった。 横浜ではいろいろな物を探しにあちこちに行…

クララの明治日記 超訳版第94回−3

1879年10月3日 金曜 昨晩は遅くまでドイツ語の暗記、あのいやらしい「イッヒ」の発音や練習問題をした。 今朝は大山夫人と縫物をしながらお喋りをしたが、昨晩、ご主人が「日本人は蜜蜂によく似ている」と評されたという。 もし火事で家が焼けると、…

クララの明治日記 超訳版第94回−2

1879年10月2日 木曜 大山夫人の英語は日ごとに進歩している。 こんな頭の良い人を生徒にし「昔々のお話」をするのはとても恵まれている。 彼女は大変若く、わずか二十歳だが、とても進歩的だ。 二回目のドイツ語のレッスンが今日の午後にあった。 ヘ…

クララの明治日記 超訳版第94回−1

1879年10月1日 水曜 今朝は朝の光がとてもまぶしく、いつもより早く目が覚めた。 しかし、日の出の美しさにその甲斐はあった。 もっとも、茜に染まった雲が消えると、朝は冷たく灰色になった。 人の一生も、初めは希望に溢れていたのに、時満たぬうち…