Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1879-04-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第77回−2

1879年4月30日 水曜日 今晩はディクソン氏のお友達であるペイトン氏とアレグザンダー氏という変なお客があった。 ペイトン氏は金髪青目のハイランドの田舎青年で、バグパイフが吹け、バイオリンも「ピカ一」だ。 全体に静かな人で、一張羅を着た機械…

クララの明治日記 超訳版第77回−1

1879年4月29日 火曜日 昨日、杉田夫人と武さんが来て、皇后陛下のハンカチ<ただし未使用!>を下さった。 杉田先生が皇后様の叔母様から沢山頂いたそうだ。 今朝ベイリー夫人に会いに行った。 もうじき、いなくなるのは大変残念だ。とてもよい方だっ…

クララの明治日記 超訳版第76回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第76回】 「今週はいつにもまして解説することがないですわね。この次の回から怒濤の長文日記連発なのですけれど」 「強いて挙げれば、わたしに対するクララの檄ラブによる嫉妬かな? “お逸がお嫁に行ってしまったら堪えられ…

クララの明治日記 超訳版第76回−6

1879年4月27日 日曜日 朝、目を開けると、シュウが戸口のところで手紙や新聞を一杯かかえて立っていた。 すぐに起きて見てみると、メアリー・チェディスター、メアリー・スティーブンズ、それに一番嬉しいことにミス・ティクナーの筆跡のものが入って…

クララの明治日記 超訳版第76回−5

1879年4月26日 土曜日 今日はとても気持ちの良い日だったので朝早く図書クラブに行った。 あまり早かったので、アンダーソン夫人はまだ来ていず、ピーコックとウッドが面倒みてくれた。 それから築地へ行き、ミス・スペンサーを訪ねた。 さも物憂げに…

クララの明治日記 超訳版第76回−4

1879年4月25日 金曜日 今日は母の誕生日。 アディと二、三シリンジを掻き集め、プレゼントに桜の花、月、詩などの素敵なものが描いてあり、裏が別の色になった日本独自の傘を買った。 それに七面鳥と、母の大好きな躑躅も一株手に入れた。 日本に来て…

クララの明治日記 超訳版第76回−3

1879年4月24日 木曜日 今日はリーランド博士に招かれ、ド・ボワンヴィル夫人と一緒に皇后様の学校に行き、女生徒の柔軟体操を見た。 とても上手で、生徒たちは大変楽しそうにしていた。 実際この授業は、昔の日本の無言劇のダンスのようだった。 女の…

クララの明治日記 超訳版第76回−2

1879年4月23日 水曜日 母は昨日血を出したので、ひどく弱っているため、今日はずっと家にいた。 だけど実際はずっと良くなっていると思う。 お逸はまたお花の友達に会いに行った。 加賀の殿様や、池田公、上杉公のお嬢様方だが、令息と知り合いになる…

クララの明治日記 超訳版第76回−1

1879年4月22日 火曜日 母はまだ起き上がれないので、本郷にある加賀屋敷から高名なベルツ先生に来て頂いた。 「シモンズ先生が来られないなら是非そうしなさい」 ヘップバン夫人にそう勧められたのだ。 身体の大きい礼儀正しい方だが、ドイツ人特有の…

クララの明治日記 超訳版第75回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第75回】 >>御隠居様は喜んで滔々と庭の未来図を説明なさった。 >>まるでこれから何年も生きているような口振りだ。 >>……もう片足を墓に突っ込んでいるというのに。 「さ、流石にこれは擁護のしようがないよね。。。」 「原…

クララの明治日記 超訳版第75回−7

1879年4月20日 日曜日 母は教会に行けないので、今朝はアディと二人で行った。 リーズ氏の説教は素晴らしかった。 ヨセフは何故自分が奴隷に売られたり、牢屋に入れられたりするのか分からなかったが、それが結局二つの国を救うこと救うことになった…

クララの明治日記 超訳版第75回−6

1879年4月19日 土曜日 母は昨日の晩、シモンズ先生のご指示を受けるため、私を横浜にやることにした。 それでド・ボワンヴィル夫人に、一緒に行って頂けるか手紙を書いた。 了承の返事が来たので、すぐに出かける用意をし、今朝夫人とマリーに停車場…

クララの明治日記 超訳版第75回−5

1879年4月18日 金曜日 今日は一日中大変忙しかった。 朝食がすむとすぐ、母がシュウや田中に用事を言いつけるのを通訳するのに十時までかかった。 それがすむと梅太郎の勉強をみたが、よくできていた。 それから春物の服の入ったトランクが富田夫人か…

クララの明治日記 超訳版第75回−4

1879年4月17日 木曜日 屋敷の周りを散歩していると、いろいろなひとに会いお喋りするようになる。 特にお年寄りには愛想よくするように努めている。 勝家の岡田夫人<御隠居様>に出会うと、二人同時に「毎日よいお天気で」とか「昨日は寒うございま…

クララの明治日記 超訳版第75回−3

1879年4月16日 水曜日 母のアンマには、家の者も興味を持っている。 勝家の人たちが上手だと云っていつも呼ぶ目の不自由な男の人だ。 頭を剃り、落ちくぼんだ目を閉じていて、見た感じは悪くない。 いつも風邪をひいているような、低いかすれ声でしゃ…

クララの明治日記 超訳版第75回−2

1879年4月15日 火曜日 オーシャン号で、アメリカからの便りが昨日の朝着いた。 アラスカ号は四十日もかかっているが音沙汰無しだ。 このぼろ船に乗るのはまったく命懸けだ。 キャンベル氏が教えて下さったお陰で、乗らずにすんだのは本当に幸いだった…

クララの明治日記 超訳版第75回−1

1879年4月13日 日曜日 復活祭。 外は雨で陰鬱だが、私たちの心の中は、その昔の神のしもべのユダヤ人のように明るい。 母は出かけられないので、ド・ボワンヴィル夫人と芝教会へ行った。 今日は家の者は誰も築地へ行かなかった。 礼拝の出席者は多く…

クララの明治日記 超訳版第74回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第74回】 「本日は特に解説すべき事項はないかな?」 「そうですわね。そのかわり、穏やかな日常の中、面白い話、貴重な話が一杯ですわ」 「津田仙氏の友人の僧侶の話は面白いよね。 昔自分のものだった粗末な服だけを着て寺…

クララの明治日記 超訳版第74回−7

1879年4月11日 金曜日 母は体中が痛くて一日中寝ていた。 背中には大きな痣ができている。 シモンズ先生に手紙を出したところ明日来て下さるとのことなので、そうすれば少し安心すると思う。 今日は風が強くて、ひどく寒いのに、火が起こせなかったの…

クララの明治日記 超訳版第74回−6

1879年4月10日 木曜日 今日は音楽会が夕方にあるので、その準備をしている真っ最中に、母が階段のてっぺんで足を踏み外して、一番下まで落ちてしまった。 私はあんまり吃驚して、声も出なかった。 急いで抱き起こし、シュウがソファーに寝かせた。 幸…

クララの明治日記 超訳版第74回−5

1879年4月9日 水曜日 世界一周旅行をしていらっしゃるペインブリッジ夫人が、ミス・キダー、ウォデル氏と一緒に夕食にみえた。 ご主人はこの前の日曜日に説教をなさったが、金曜から日光に行っていて、今朝雨の中を帰って来られたそうだ。 流石に疲れ…

クララの明治日記 超訳版第74回−4

1879年4月8日 火曜日 今朝起きると寒くて曇っているので、花見を今日に延ばさなくてよかったと思う。 よく寝たので疲れがとれた。 二時にド・ボワンヴィル家へ行き、奥様やマリーと一緒に加賀屋敷にローンテニスをしに行った。 四時までやり、それから…

クララの明治日記 超訳版第74回−3

1879年4月7日 月曜日 「向島の花見に招待します」 ヘップバン夫人には、ずっと前からそうお約束していた。 ということで「今がちょうど見頃だから早く見に行った方が良い」という小鹿さんの助言に従い、土曜の午後、間に合わないのではないかと思いな…

クララの明治日記 超訳版第74回−2

1879年4月6日 日曜日 今日は安息日なのに忙しかった。 日曜学校に行く途中、ヤマト屋敷に寄ったが、ド・ボワンヴィル夫人は、歯痛で駄目だった。 日曜学校ではマクラレン氏がハガル、つまりアブラハムの妾、イシマエルの母の話をした。 フレッド・ブリ…

クララの明治日記 超訳版第74回−1

1879年4月5日 土曜日 今日はこの二、三日の悪天候を埋め合わせるように、陽が輝き空気が爽やかで、土いじりをしたいような気分だった。 というか、実際お逸は今朝庭いじりをしていたのだけど、やって来たお客様とのやりとりが彼女らしかった。 「何を…

クララの明治日記 超訳版第73回−5

1879年4月4日 金曜日 今朝起きると曇天だったが、雨は降っていなかった。 母は昨晩、激痛のため眠れなかった。 私の方は一時頃下に下りてみると庭に面した戸と、居間のガラス戸が開け放しになっていて吃驚した。 誰かが忍び込んでいるといけないので、…

クララの明治日記 超訳版第73回−4

1879年4月3日 木曜日 今日はド・ポワンヴィル夫妻と、品川の先の大森にある洗足池にピクニックに行く筈だったが、朝起きると土砂降り。 そんな予定は吹き飛んでしまった。 お逸は、大名の池田氏が活け花の会を催されるので、虎ノ門へ行った。 軽い楽し…

クララの明治日記 超訳版第73回−3

1879年4月2日 水曜日 今日はお昼にお客がみえるので、午前中には家を綺麗にした。 昨日素晴らしい買物の絨毯を敷き、カーテンを吊ったので、部屋はとても綺麗になった。 お逸が庭から切ってくれた白とピンクの桃の花を活けた。田中も日本風に一枚活け…

クララの明治日記 超訳版第73回−2

1879年4月1日 火曜日 今日がエープリルフールだということをすっかり忘れていた。 築地の友達と一日遊んできたアディに、用もないのに玄関に行かされた。 怒ると、けろりとして「エイプリルフールよ」と云われた。 学童たちが大手を振って悪戯ができる…