1883-01-01から1ヶ月間の記事一覧
1883年1月30日 火曜日 今日はビンガム夫人を訪問し、とても楽しかった。 ビンガム判事は本当に親しみを持てる最良の公使である。 考えてもごらんなさい。 神の王国にとても近くにおりながら、そこにまだお入りにならない。 私の腕をとって、丁重に人…
【帰ってきたクララの明治日記 超訳版解説第2回】 「再来日の日記から、一ヶ月以上日にちが飛びましたわね」 「アンナ先生の体調、ずっと悪いままだったから仕方ないんじゃないかな?」 「そんな中、あなたの弟である梅太郎君の記述が一気に増えていますわ…
1883年1月22日 昨夜はまた地震で眼を覚ました。 18日のほどではなかったが、相当強くて胸がどきどきした。 私たちは、母の指図が無くても、どうやらうまく家事をきりまわしている。 ここに来てから、前の使用人の金太郎とハルを雇っている。 しかし…
1883年1月17日 氷川町五 母は日に日によくなっているが、まだしっかりしていないので、ほとんど床に就いている。 昨日は、日本全国休日であった。 一月十六日は地獄までも休日――藪入り――だといわれている。 英国公使館に行く途中、通った街は本当に賑…
1883年1月9日 氷川町五 勝家の屋敷にある懐しいもとの家に帰って来てから日記を書く機会がなかった。 しかしこれには十分な理由があるのだ。 ここに来て以来母は重い病気にかかっている。 ウォデル家に二、三週間滞在してからここに来だのだが、その最…