Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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このところ忙しくて遅くなりましたが「劇場版トライガン」の批評風宣伝wをまずアップ。
物語の本筋としてのネタバレなしです。というか、まずは冒頭部分のみ紹介版です。
まだ上映期間はありますので、まだ見に行かれていない方で興味を持たれた方は是非!


音、音、音。
劇場版トライガンは冒頭から音の洪水である。
耳をつんざかんばかりの銃声と爆音。
荒唐無稽とさえ思える銀行の防犯装置を、圧倒的な火力でねじ伏せていく。
問答無用、誰が何処から見ても見紛うことなき銀行強盗である。
しかもご丁寧なことに、その首領は磯部勉ボイスで“タタキ”の美学を語ってくれる。
目を瞑っていたって、彼らが“悪党”であることは明らかだ。
この時点で観客の心は、スクリーンに引き寄せられている。
テレビシリーズからのファンならば7年の時を一気に飛び越え、砂塵舞う惑星に舞い戻っている。
だがそんな圧倒的な銀行強盗の一コマが一変する。
裏切りである。
首領とは対照的に、絶対的な小物臭を漂わせる島田敏ボイス。
しかしそんな小物でさえ、銃弾さえあれば簡単に相手の命を絶てる。
弱肉強食のこの惑星ではありふれた話である。
だが、それが「イヤだ」と云う男がいる。
どんな悪党だって「生きていた方が楽しいし」と助けないではいられない男がいる。
自身は“人間台風”と人々に恐れられる“赤い伝説の男”。
ヴァッシュ・ザ・スタンピード、その人である。
劇場版トライガン本編は、大悪党ガスバックをヴァッシュ・ザ・スタンピードが助けた――ガスバックに云わせれば「他人のサイコロを投げた」――二十年後から幕を開けます。
(続く)