Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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毎週恒例異文化交流クイズ、新シリーズ「一少女の視点からの明治開花」第2回。今回は言葉の壁を越えた女の子同士のリリアンチックwな友情をクローズアップ。
先週書いた通り、勝海舟の援助で辛うじて父の職を確保したホイットニー家。ちなみに海舟はクララ達の来日三年前の明治五年に静岡から帰京し、氷川町四番地の通称氷川屋敷に住むようになっていました(ちなみにクララ一家来日当時五十三歳とまだまだ若い年齢)。この氷川屋敷に通うようになったクララは勝家の人々と急速に親しくなっていきます。
海舟の妻たみ、既に他家に嫁に行っていた長女ゆめ、次女孝子、アナポリス海軍兵学校に留学していた小鹿などですが、とりわけ彼女の人生に大きく関わってくるのは三女で、クララと同い年であり、無二の親友となる逸子、そして海舟の三男で四歳年下の梅太郎です。但しこの梅太郎、正妻たみの子ではなく、長崎にいて早逝した愛人くまとの子供であり、クララが梅太郎から直接この事実を知らされるのは、ずっと後のことです。
クララは初対面の時から逸子には好意を持ったようで「末のお嬢さん(逸子)は本当に綺麗で、18歳と云うがとても若く見える(注.数え年なので実はクララと同じ16歳)。真っ黒な眼、やや上を向いた鼻、半月形の眉、赤い唇、真珠のような歯、そして薔薇色の丸顔にお化粧をしていた」と、初めて勝家を訪れた際の描写も詳細です。この当時から既に逸子には縁談の話が舞い込んでいたのですがクララは「雄々しい侍が誰も、お逸と結婚しに現れることのないように望むのみである」とか「でも結婚などはしていけない! もしできたらアメリカに連れて帰りたい!」とまで書き綴っているくらいで……「ええっと、これって何処のリリアン女学園?」てな具合ですw。
この逸子自身、随分お転婆な娘さんだったらしく「屋敷内で海舟の馬に乗って庭を散歩していたら突然馬が疾走を始め、通りにまで出て暴走」なんてエピソードもあったり、一緒にカップケーキ作りをしていて、逸子が指についたバターを拭き取りながら「カーッ」と叫んだりとか、汽車内で喫煙する人々を見つつ「お逸に煙草を吸うかと聞くと、お逸は『まだ』と答えた」なんて切り返しがあったりと、日記には二人の親密振りが綴られています。ちなみに二人とも当初は互いの言葉を理解しているわけではないので、女の子の友情と云うのは言葉の壁を簡単に越えるんだな、とそういう意味でも読んでいて微笑ましく思えたりします。
さて、ここで今週のクエスチョン。日記を読む限り、クララと逸子が出会ったと思われるのは明治八年のクリスマスイブ。木挽町の彼女の自宅で行われたパーティーであり、このパーティーには福沢諭吉大鳥圭介箕作秋坪なども参加し、個人宅に日本人・外国人を問わず招いて開かれた、当時の日本としては非常に珍しいクリスマスパーティーだということで、当時の新聞にも取り上げられています。
この際、クララは勝家のお嬢さん達に「kittens(子猫)」と名付けて興に入っていますが、さて、クララは何故この愛称を思いついたのでしょう? ヒントとしては、落語的と云うか、駄洒落と云うべきか、そんな感じです(笑)。
回答は木曜日の22時まで、web拍手にてお待ちしています。