Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1876-06-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第17回−2

1876年6月30日 金曜日 今度の火曜は、一八七六年七月四日。 七月四日はいつでも栄光の四日だけれども、これは普通の独立記念日ではない。偉大なるアメリカは遂に百周年を迎えるのだ。 若く麗しい自由の女神は、偉大な共和国と結婚して落ち着いた夫人…

クララの明治日記 超訳版第17回−1

1876年6月29日 木曜日 今朝目覚めると、使用人のウメの坊やが午前三時に亡くなったと聞かされた。長い間病気だったのだけれど、とうとう亡くなってしまったのだ。 ウメは最後の男の子の遺体のそばに一日中坐って、この上もない悲しみに暮れていた。も…

クララの明治日記 超訳版第16回解説

【クララの明治日記 超訳版第16回解説】 「珍しく本日分は“遊び”がなかったですわね」 「そりゃあ、陛下登場の回だもの。こんな回くらいは空気を読むって。あ、でも『KY』関係ないからね。アレはあくまで朝日珊瑚礁捏造報道の略だから」 「……訳が分かり…

クララの明治日記 超訳版第16回−7(日付の関係で一日ズレ)

1876年6月28日 水曜日 月曜の午前、母と父とウィリイと富田夫人は、森家の午餐に行った。本当は先週の水曜日の予定だったのだけれど、何かの手違い――断っておくと日本人側の失策だ――があって行かなかったのだ。アディと私も招待されたが、私たちはま…

クララの明治日記 超訳版第16回−6

1876年6月20日 火曜日 今日の午後、人力車で外出することにした。何処に行くのか出掛けた後も迷っていたのだけれど、結局は上野に着いた。 人が殆どいなくて道は楽に通れた。精養軒の小綺麗な支店に行き、アイスクリームを買おうとしたがないので、風…

クララの明治日記 超訳版第16回−5

1876年6月13日 火曜日 先週の水曜日、アメリカから郵便が届いた。母、父、ウィリイへの手紙の他に、私のところへ新聞が三つと手紙が数通来た。 新聞は四月十三日のアレグザンダー・T・スチュアート氏の死を報じている。この人はニューヨークの豪商で…

クララの明治日記 超訳版第16回−4

1876年6月6日 火曜日 今日また癇が高ぶって、この世で友達がみんないなくなったような感じがする。 時々むしゃくしゃしてくるのが自然のようになってしまって、それが起きると、まったく憂鬱になる。ここ、日本に来てから、私はこういう発作をよく起こ…

クララの明治日記 超訳版第16回−3

1876年6月5日 月曜日 天気が良かったので人力車に乗って出かけた。 目的地は浅草のお寺と庭園だったが、庭園で朝鮮の公使館の人たちに出会った。主に青とピンクといった明るい色の独特の服装をしていて、一人は黒髪を真ん中で分け、優雅な太い弁髪に結…

クララの明治日記 超訳版第16回−2

1876年6月3日 土曜日 今日、津田氏と杉田夫人が午餐にいらっしゃった。 「アスパラガスやその他の野菜の料理法、苺ショートケーキの作り方を知りたいのです」 そう仰るので母が二人を台所に連れて行って、料理してみせると、二人は立って眺めながら、…

クララの明治日記 超訳版第16回−1

1876年6月2日 金曜日 ミカドが今日から東方地方への行幸に出発なさるということで、一般の学校はお休みになるらしい。ということで、私たちも授業を休むことにした。 「御成街道の街道沿いに叔父の診療所がありますから、そこで行列を見ましょうか?」…

クララの明治日記 超訳版第14回−1

1876年5月1日 月曜日 五月祭にまったく相応しい素晴らしい日だ。 おやおさんは木曜日に病気になり、五月の十日過ぎまで来られない。「日光を見るまで結構と云うな」と云われる日光へ行くには、今がとてもよい時期だと思う。 小野氏が昨夜見えて、ご自…