Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1878-12-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第67回−2

1878年12月31日 火曜日 古い年の最後の日。 これがこの世で過ごす最後の日であるとしたら、平然と未知の世界に入ってゆくことができようか。 今日の一日はあっという間に過ぎてしまった。 いくつかの贈り物を受け取ったが、これらは片付けておかなけ…

クララの明治日記 超訳版第67回−1

1878年12月30日 月曜日 金曜日に母は横浜に出かけ、帰りは遅かったがウィリイを連れて帰って来た。 まったく偶然に横浜でウィリイに会ったのだ! 母がある店に入っていた時だ。 「船! 奥様! 船!」 うちの車夫のボズがそう叫びながら飛び込んで来…

クララの明治日記 超訳版第66回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第66回】 「ということで、今回は蓄音機の披露会と我が家の年末の模様をお送りしました」 「随分とユニークな慣習ですのね、女中たちがその家の青年を胴上げする、だなんて」 「アットホームだよね。武家屋敷の使用人なんて…

クララの明治日記 超訳版第66回−5

1878年12月25日 水曜日 メリークリスマス。 芝教会へクリスマス礼拝に行った。 ウィリイが帰って来るのを待つことにしたので、今日はクリスマスのお祝いはしない。 「じゃあ、うちに餅つきを見に来なさいよ」 お逸がそう誘ってくれたので行ってみる…

クララの明治日記 超訳版第66回−4

1878年12月23日 月曜日 母はお昼に横浜に行ってしまったし、アディはネリー・アマーマンのところへ遊びに行ったので私は一日中独りきり。 オルガンを少し弾き、羽根をついて暖まってから裁縫をしたり、書き物をしたりした。 家の中は静まり返り、書…

クララの明治日記 超訳版第66回−3

1878年12月22日 日曜日 今日はソーパー先生が「徳」について説教されたが、後ろから風が吹き付けるので母が心配して、私に家に帰るようにと云った。 そのため私はお説教を聞くことができなかった。 私たちの隣の席のホワイト夫人が、暖房が暑過ぎて…

クララの明治日記 超訳版第66回−2

1878年12月21日 土曜日 母は午前中にド・ボワンヴィル夫人を訪問した。 可哀想にチャーリーちゃんは種痘で腕に炎症を起こしてしまったのだ。 夫人はうちのすぐ近くの赤坂檜町に近く越して来る予定である。 月曜日の午後教会の飾りつけを私に手伝って…

クララの明治日記 超訳版第66回−1

1878年12月19日 木曜日 金沢から電報が来た。 ウイリィは二十六日頃に帰って来るとの報でとても嬉しい。 昨晩ド・ボワンヴィル夫人と一緒に聖歌隊の練習に行き、火曜日は母と二人で横浜へ行った。 今夜はユーイング氏の蓄音機を見せる会に大勢のお客…

クララの明治日記 超訳版第65回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第65回】 「今回の最初の日記で、明治当初の日本音楽の在り方の方向性が少し見えますわね」 「他の分野は欧米文明を徹底的に追従したのに対し、音楽は“和魂洋才“とする予定だった、ということみたい。 雅楽稽古所の開所式に…

クララの明治日記 超訳版第65回−5

1878年12月16日 月曜日 ひどい風邪を何処かでひいてしまって、一日中寝ていた。 鼻風邪は不快で気分が滅入ってしまう。 でも母とアディに相手をして貰い、裁縫の本を読んだり、昨日松平夫人が持ってきて下さったお菓子を頂いたりして、結構楽しく過…

クララの明治日記 超訳版第65回−4

1878年12月15日 日曜日 『あらゆる変化に備えるように』 ミーチャム先生が「人は草の花の如し」のテキストを使ってそんな説教をなさった。 おやおさんがおすみと家来である小泉氏を伴って日曜学校に来られた。 小泉氏は相変わらずの黄色い肌をして、…

クララの明治日記 超訳版第65回−3

1878年12月14日 土曜日 日がどんどん過ぎていく。 しかし、クリスマス準備は一向にはかどらず、私は時々気が滅入ってしまう。 近くの人たちがしょっちゅう訪ねて来る。 勿論会うのは嬉しいのだけれど、一日が細切れになってしまう。 大山夫人は毎朝…

クララの明治日記 超訳版第65回−2

1878年12月10日 火曜日 勝家の方々は、とても親切にくださって毎日必ず何回も訪ねて下さる。 でも引っ越し以来、まだ勝氏にだけはお会いしていない。 「クララだけじゃなくて、家族である私たちだって会ってないんだよ」 とは、お逸の弁。 勝氏は訪…

クララの明治日記 超訳版第65回−1

1878年12月9日 月曜日 大鳥氏が新しい家に昨日来訪され、滝村氏もみえた。 滝村氏は会長の岩田氏から次のような招待状を持ってきて下さったのだ。 「牛込の音楽協会の開会式に出席して下さいませんか」 音楽協会の正式な名前は『雅楽稽古所』というら…

クララの明治日記 超訳版第64回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第64回】 『神様がノアに命じて箱船を造らせた窓は、明かりを採るためではなく、悪人の溺れる様を見るためのものである』 「……牧師がこの発言とは、流石にげんなり致しますわね、同じキリスト教徒としては」 「何処かの天空…

クララの明治日記 超訳版第64回−5

1878年12月7日 土曜日 水曜日以来私たちの新しい家への引っ越し作業が続いており、何もかも混乱状態。 初日の水曜日には滝村氏がみえて重いものは荷造りをしてくださった。 木曜日の午後、氷川町に来てみるとお逸、おせき、およね、勝夫人、内田夫人…

クララの明治日記 超訳版第64回−4

1878年12月3日 火曜日 今朝大山夫人は授業が終わってからしばらく雑談をして帰られた。 その後、私は森夫人の好物である蜜柑ゼリーの作り方を教えるために森家に出かけた。 一番のご家来やその他の人々が森夫人、料理人と私の周りに集まり、私がゼラ…

クララの明治日記 超訳版第64回−3

1878年12月2日 月曜日 お逸と大山夫人が今朝みえたが、その時間、私は村田氏のところでカメヤとストーブを買う交渉をしていた。 村田氏は今日大変沈んでいらっしゃる。 彼のところの一番上手な作業員が機械で指を切断してしまったのだ。 新たな生徒と…

クララの明治日記 超訳版第64回−2

1878年12月1日 日曜日 今朝は晴れて風の穏やかな気持ちの良い朝。 アディと私は教会まで歩いて行った。 マクラレン氏は横浜に行ったので、最近宣教師として来たホワイト氏が代わりを務めた。 ミス・ホルブルックも来ていたので小さい女の子たちを引き…