Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

クララの明治日記 超訳版第66回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第66回】
「ということで、今回は蓄音機の披露会と我が家の年末の模様をお送りしました」
「随分とユニークな慣習ですのね、女中たちがその家の青年を胴上げする、だなんて」
「アットホームだよね。武家屋敷の使用人なんて格式張ったイメージがあるのに」
「……アットホームというより“危険な遊戯”という気がいたしますけれどもね。
大名屋敷の奇妙な習慣といいつつ、これは勝家に限った話ではないの? 
男性側の“被害状況”も、現在なら洒落になっていない状況ですわよ」
「う〜ん、どうなんだろ? 難しいところだよね。
流石に屋敷の当主を胴上げして落とすなんて事はしないと思うけど、これも一種の江戸っ子の“洒落”としてはありだと思うから、それなりにあり得た慣習なんじゃないかな?」
「ですから、その“洒落”になっていないのではないか、と云いたいのですけれども」
「江戸っ子の洒落は“命懸け”だからね。祭りの人混みで圧死しちゃっても、大食い大会で食べ過ぎて死んじゃっても“洒落で死んだんじゃあ、仕方ない”で終わりだもん。
本人的にも、その家族や親類、友人たち的にも」
「……ある意味、究極の“自己責任”ですわね。その辺は現在の日本人も少しは見習った方が良いとは思いますけれど」
「というところで話変わって、冒頭の蓄音機の披露会の模様だけど」
「使用人の扱いにはいつもと同じように随分と苦戦していますわね、クララ」
「クララ、結構短気な上にパニくるタイプだからねぇ。でもアンナ先生の心を気遣って、つとめて元気に振る舞おうとするところもまたクララらしいけれど」
「それにしても、ホイットニー家の使用人の入れ替わりは激しすぎませんこと? 
この日記の中だけでも首になったり、辞めてしまった使用人の数は、もう両手の指では足りなくなっていませんこと?」
「最短で三日保たない人もいたからね。ただその人は例外としても、ホイットニー家はちょっと“潔癖”すぎる気は確かにするよね。
あと、そもそも雇う時点で賃金や仕事の範囲など、諸々の契約を詰めていないと思われるところ多数だし。
まあ、後者は日本人側に細かい契約の概念がなかったことも理由の一つだろうけど」
「クララ一家の使用人関係のトラブルはこの先もまだ登場することになりそうですわね」
「ああ、それにしても、まだ日本に入りたての蓄音機の実演会を、大きな椅子に坐って悠然と見守る父様って、想像しただけで格好良いよね!」
「結局最後はそれですの!?」
「さて、来週は遅れたクリスマス会の模様&新年の様子をお送りする予定です。
我が勝家の元旦の様子が分かる貴重な一コマですので、お見逃しなく」
(終)


と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。
最後まで読んで頂けた方、拍手ボタンだけでも押して頂ければ幸いですm(_)m。ご意見・ご感想、質問等も随時募集中ですのでお気軽に拍手で。