Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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1877-05-01から1ヶ月間の記事一覧

クララの明治日記 超訳版第31回−3

1877年5月25日 金曜日 おやおさんとお逸が音楽の稽古を始めることになり、水曜と木曜に私が教えることになった。 我が友大久保三郎氏から手紙が来た。 カステラの作り方が入っており「もしよければうちへ来て作り方を教えてあげたい」と書いてあった…

クララの明治日記 超訳版第31回−2

1877年5月23日 水曜日 今日もわくわくするような日だった。 岩倉具視公とその他のお偉方――東伏見宮公、寺島公、松方公など――の面前で気球が上がったのだ。 エンジンがガスを入れ始めたのは朝の五時だったので、道を塞ぐ人はまだあまりいなかった。こ…

クララの明治日記 超訳版第31回−1

1877年5月21日 月曜日 今日は木挽町にとって、華々しい一日だった。 というのは、海軍省が気球を上げたのでこの町が有名になったのだ! この大行事が行われる広場には午前九時前から大勢の人が集まり、なんと午後四時まで待っていた。 うちの露台から…

クララの明治日記 超訳版第30回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第30回】 「というわけで、クララ一家の箱根旅行の模様でした」 「本当にガイドブックみたいですわね」 「来日外国人の記録を見ると、外交官や神父の記述以外だと、こんなものみたいだよ。ヨーロッパやアメリカでは既にこの…

クララの明治日記 超訳版第30回−10

1877年5月17日 木曜日 朝早く藤沢を発ち、神奈川へ向かった。 何度か官営宿屋に寄って休息し、五時に神奈川の駅に着いた。 そこで人力車の車夫たちに別れの挨拶をすると、一団になって待合室にやって来て返礼した。しばらく付き合ったこの人たちに親…

クララの明治日記 超訳版第30回−9

1877年5月16日 水曜日 雨と霧のために出発できなかったので、奈良屋で三、四日過ごし、今朝私たちは再び車を連ねて出発した。 小田原で昼食をとり、またどんどん進んだ。 一人の騎兵が私たちの前を馬に乗って通っていったが、何度かマントを落とし、…

クララの明治日記 超訳版第30回−8

1877年5月12日 土曜日 昨晩泊まった旅館は鎌倉屋という名で、主人は非常に感じのよい人だったのだけれど、暗さと湿気が耐えられなかったので、雨と霧の中を出発した。 下るにつれて段々明るくなり、芦の湯に着くまでには太陽が照りだした。 しかし山…

クララの明治日記 超訳版第30回−7

1877年5月11日 金曜日 今朝はとてもよく晴れていたので、朝早く、塔の沢玉の湯旅館と女主人に別れを告げて、高く険しい山道をまた上り始めたのだけれど、ヤスは少し後に残って、彼をとても持て囃してくれた茶屋の女達と別れをしばし惜しんでいた。 私…

クララの明治日記 超訳版第30回−6

1877年5月10日 木曜日 昨晩は疲れ切っていたので、私たちは寝坊してしまった。 普段使わない日本式寝床でも、とてもよく眠れた。まるで、いつもし慣れているかのように、掻い巻きを掛けて寝たのだけれど、あまり自慢はできない。 起きた時に寝ぼけ眼…

クララの明治日記 超訳版第30回−5

1877年5月9日 水曜日 顔を洗って着替えを済ますと、ヤスがお茶と梅干しを持って来た。 「柔らかい砂糖を振りかけて、日本では毎日朝食前にこれを食べるのですよ」 母は好きではないし、アディは食べられず、ウィリイは食べたらとてもむかむかすると云…

クララの明治日記 超訳版第30回−4

1877年5月8日 火曜日 今日から私は母、ウィリイ、アディ、そして使用人のセイキチを連れ、晴れた日には東京から青い輪郭が微かに見えるだけの箱根山へと出かける。 帰宅するまでの総距離数は延長は四十五マイルか五十マイルにもなる予定だ。 九時に出…