Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

第9話「月下流麗」の感想・考察を、本編シナリオと読み比べながら御紹介。
とは云っても、今回は(シナリオ上、暗示されていた)キャスターVSライダー戦が描かれたくらいで、台詞回しも一部入れ換えているだけで、殆どシナリオに忠実に。
冒頭、いきなり名乗りを上げる小次郎に驚くセイバー。ただ「サーヴァントの真名は隠しおおすもの」という基本的な部分の説明、アニメでもあるにはあったものの、放送スパンで云えば既に一ヶ月以上前のお話。しかもランサーはゲイボルグ発動でバレていますし、イリヤに至っては自分から紹介する始末。と云うことで、初見の視聴者には佐々木小次郎の名前に驚いたように見えた可能性が高いかと。
更に云えば、サーヴァントとしての小次郎の異質性が全然触れられていませんが、まさかアニメでその辺をくどくど説明するわけにもいきませんし、真アサを今後登場させることでもない限り、ストーリー上も必要ないと思われるのでバッサリカットは正解かと。
ただ根本的に云えば「アサシンのマスターって誰?」って疑問が当然湧く筈ですが、シナリオ上もFateルート上では最後まで明かされなかったので(少なくとも士郎達は知らない)、アニメでもこのまま有耶無耶に終わる可能性が濃厚? いえ、それ以前にFateルート通りだと小次郎の登場は、今回が最初で最後ということに(汗)。セイバーVSギル様の最終決戦前にUBW同様に再戦を入れることも可能でしょうが、流石にそれでは脚本のバランスが悪くなりますし。。。


と云うことで、一度きりの見せ場となる可能性もあるセイバーとの立ち会い。危惧していたよりは殺陣の演出としては十分に宜しかったかと。小次郎の方は普通の刀ですから、極力直接の刃の交えあいを避けるような印象でしたが、シナリオを読み直すと実際次のような感じですし。
>切っ先が交差する。
>幾度にも振るわれる剣線、
>幾重もの太刀筋。
>弾け、火花を散らしあう剣と刀。
>―――数十合を越える立ち会いは、しかし、一向に両者の立場を変動させない。
敢えて云えば、一方的にセイバーが攻め、小次郎がただ守っているだけのように見える点が難でしょうが、それでも昨今のアニメでは十分に及第点以上でしょう。そしてメインの燕返し燕返しの見せ方そのものは絵面として少し分かりづらかった気もしますが、上手く台詞に技の解説を組み込んでいるのではないかと。
声優の演技的には小次郎役の三木さん。前も書きましたが少々ご縁がありまして、三木さんの演技レビューなら100本以上書いてきた自分としては、今回の演技は及第点を「つけられません」。声の調子自体に乱れはなかったわけですが、台詞の区切れ部分での空気の抜き方が、対決の前半部分は聴いていてザラリと耳に残る感じで、こういう時は大概は演技の方向性が明確に定まっていないか、純粋に調子が悪いのか、そのどちらかかと。後半部分は持ち直していましたので次回登場を期待……って、これっきりの可能性の方が高いんですよね、残念。。。


閑話休題。話戻りまして、セイバーの風王結界発動。この辺の派手な演出はやはりアニメならではの迫力があります。そして発動かと思った瞬間、士郎の「――――誰だ!?」という言葉で、水入りに。
>山門へと駆け上ろうとした俺の目の前を、何か、短刀のような物が通り過ぎていった。
>「――――誰だ!?」
>階段の外、木々が茂る山中へ視線を向ける。
>……間違いない。
>この強風で気が付かなかったが、誰かもう一人、この近くに潜んでいる……!
シナリオでは誰が潜んでいたのか明かされませんでしたが、士郎の向こう側、木の陰にいるのは僅か3カットですが、明らかにランサーですね。偵察ご苦労様ですm(_)m。
さて、門番の小次郎がセイバーの相手をしている間に、恐らく慎二の計画通りに柳洞寺に侵入したライダー。ていうことは「慎二がキャスターに褒められている」という奇妙な状況な訳で、これはw。しかし侵入前の偵察シーンでの木に張り付いているところもそうですが、無闇に妙なボディバランスです、ライダーさん。きっと上姉様と下姉様に散々「教育w」された成果なのかな、とホロウをプレイすると思えてしまったりw。
一方軽くライダーの攻撃をいなすキャスター。考えてみるとFateルート通りだと、次に登場するときにはギル様に串刺しにされる訳で、もう少しでも活躍して頂きたいところ。やはり何処かで葛木先生VSセイバーは見てみたいものですが、さて。
ともあれ、バーサーカーVSセイバーをキャスターが盗み見ていたのと同じで、各々のマスターとサーヴァントが各々の思惑を秘めて活動しているというところを、上手く表現した柳洞寺での戦いでした。


そしてセイバーを抱えて帰宅した士郎。ここのところ、セイバーの気を失った表情を、今後の展開のためにも、もう少し士郎がじっくりと見つめるシーンが欲しかったところですが……残念。あとこの後の凛も交えての一連の会話でも、前半の小次郎戦でも気に懸かったのが、セイバーの魔力切れの話が敢えて触れられていないような点も、今後の展開を考えると不思議です。シナリオだと
>「眠ってたわよ? けどそういつまでも続く眠りじゃなし、ついさっき目が覚めたの。
> どうも一気に膨大な魔力を使おうとして、体の方から一方的に機能を停止させられたみたいね。
これがアニメだと
>「ついさっき目覚めたのよ。体の方が一方的に機能を停止させただけよ。
> そう長く続く眠りじゃないわ」
これだけの違いなら大したことはなさそうに思えるかも知れませんが、小次郎戦でも地の文ではセイバーの魔力量に触れ「セイバーはあまり魔力を消費できない」ということを強調しているのですが、アニメの方は最初にチラリと触れただけで、小次郎戦でも特にそのことに関しての言及はありません。ですので、この辺は鮮血神殿発動後、又はライダーに対して勝利した後に、一気に説明となるのでしょうか?
そして諸々ありましたが、来週からはセイバーとの道場稽古の始まり。アニメだと希薄気味だったセイバーとの絆がようやく深まっていく描写となりそうですね。


さてその次回第10話「穏やかな幕間」予告解説。
1コマ目−公園のベンチで士郎に抱きつくイリヤ、2コマ目−学校の屋上で凛と慎二、3コマ目−裸のセイバーから逃げる士郎、4コマ目−吹っ飛ぶ慎二、5コマ目−不満げな藤ねえと桜、6コマ目−士郎と後ろ姿の凛、7コマ目−はしゃぐイリヤ、8コマ目−平然と裸で告げるセイバー、9コマ目−士郎に滔々と告げるアーチャー、10コマ目−藤ねえ、桜、凛を玄関で見送る士郎、11コマ目−倒れそうなイリヤ、12コマ目−裸のセイバー、13コマ目−皮肉げに笑うアーチャー、14コマ目−商店街で士郎の裾を引っ張るイリヤ、15コマ目−ベンチでイリヤを抱きしめる士郎、と云った具合。
予告を見る限り、Fateルート7日目を基本に、道場稽古&イリヤとの遭遇&アーチャーとの会話の7日・8日分を纏め、かつ慎二との決裂部分だけ8日目を混ぜて一日にした上で、映像化する模様。
まずそれ以外の違いを挙げると、本来7日目の朝、凛が桜を衛宮家から追い出す筈ですが、10コマ目を見るとそれだけは実行されない模様。やはり凛と桜との姉妹ネタは、アニメで表現される可能性が、まだ結構の確率でありそうです。
その後は順調にセイバーとの道場稽古中にセイバーについて色々質問をし(7&8日目)、その後は商店街に行ってイリヤと遭遇(7&8日目)、一方その頃凛は学校で慎二にベアナックル(8日目)、帰宅後風呂に入ろうとした士郎がセイバーとドッキリ対面(7日目)、凛がベアナックルした手で衛宮家に帰還(8日目)、夜、アーチャーとの対峙(7&8日目)という流れでしょう。
但し、アーチャーとの7日目夜の対話は、既に第6話で遠坂邸からの帰還の際、ある程度語られていますし、尺的にアニメでは遠坂先生の士郎に対する魔術講座は入りそうもないので、それを前提にした8日目夜のアーチャーの魔術に対する助言がどうなるのか? 今後士郎VSアーチャーがあるのならば、ここで何らかの伏線が張られる可能性はありえそうですが、普通にここは士郎に対する助言になるものかと。
というところで、次回は元々安心して見られる「動きの少ない静かな回」ですので、楽しみにしたいところです。