Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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毎週恒例異文化交流クイズ「一少女の視点からの明治開花」シリーズ最終回の問題は、クララと別れた梅太郎が、アメリカに移住した長男ウォルター(梅久)宛に出した手紙は、ローマ字、英語、いずれで書かれていたでしょうか?」という、ズバリ二択問題でした。
クララと一緒にウォルターが日本を離れたのは14歳の時。それまで普通に考えれば日常会話は日本語で……と思われますので、そうするとローマ字で綴った……ように思われるのですが、意外や意外、正解は「英語」でした。恐らくクララが元々英語の方をネイティブにするように教育していたのでしょうね。
なおこのウォルターは生涯カジの性を名乗り続け、第一次世界大戦に志願兵として参加して市民権を得ていたこともあって、先の太平洋戦争時にも別段の迫害も受けなかったようです。そして驚くべき事に、ウォルターはこの「クララの日記」が初めて訳出された昭和49年の時点で88歳で存命しており、末娘のヒルダに至っては文庫版が出版された平成8年の段階で満百歳の誕生日を元気に迎えていた、というのですから更に驚きだったりします。
一方梅太郎の方はと云えば、クララと離縁した後、榎本武揚の縁戚である田崎このを後添えに迎え、二男一女を儲けますが、生来のお人好しと物ぐさのためにたちまち零落。海舟門下の推薦で職を紹介されたりするのですが、あっさり断ってしまいます。しかしこの紹介された職が「侍従」だったり「東京市長」だったりした、と云うするのは、なんと云いますか「……いいのか、それ?」と思わざるを得ませんw。そして晩年はまさに落魄の生活の後、クララに先立つこと11年前の1925年東京で病没します。果たして彼はその最期に何を思ったことでしょう。。。


そして今シリーズの成績発表。
10問連続正解はいつものようにw、Mr.ROMさん。相変わらず、素晴らしいです。続いて4問正解のnonさん。大変惜しい、最後の問題に正解していれば賞品ゲットの5問正解でしたのに。3問正解はゼノゼノさん、すぴさん、totuさんでした。もう一踏ん張りでした、残念です。次回シリーズもどうかお付き合い下さいませm(_)m。
次回シリーズのご参加をお待ちしています。賞品を選択制にすることにして、次回は士凛アンソロ「赤いあくまと正義の味方」初版も加える予定ですので、沢山の皆さんのご参加を期待しています。クイズの難易度ももう少し下げる予定ですのでm(_)m。


さて、ここで今回の出題のネタ元の発表。中公文庫よりタイトルもそのままに「勝海舟の嫁 クララの明治日記(上・下巻)」から本文は引用させて頂きました。これまで御紹介させて頂いた通り、本当に面白い本ですので興味を持たれた方は是非ご購入を!
……とお勧めしたいところなのですが、今シリーズ開始当初に、sumaさんから「絶版になっちゃってますよ」と教わって orz。数年前には普通の本屋の棚にも並んでいたのに。。。実際先程ネット書店をざっと検索しても絶版状態(涙)。こんな面白い本を絶版にするなんて信じがたい暴挙です。もし本屋の店頭で見かけられましたら即ご購入を。自分の手元の本も書き込みでボロボロですので、もう一組手に入れておかないとマズイのですが。なお中古本はそれなりに豊富にネットに出ているようですので、こだわりのない方はそちらで。
なお次回はクイズはお休みで、今シリーズの総括として、クララの手からヒルダに渡された着物の顛末と、更に最近調べていて発見した、クララの日記関係の面白ネタなどを御紹介する予定です。