Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

異文化交流クイズ、新シリーズ「ナポレオン三世によるパリ大改造」第1回の問題は、黎明期のパリにおける四大聖人の一人、ジュヌヴィエーヴ。フン族の侵略からパリを守ったことにより「パリの守護聖女」としてパリの歴史に永劫に語り継がれる存在である彼女ですが、その親の「職業」は一体なんでしょう? という問題でした。
回答が綺麗に別れましたが、今回の正解は3番の「羊飼い」が正解でした。……皆さん、綺麗に正解だけ避けてしまったためw、正解者がゼロという結果に。
ただ『聖ジャンヌなら3だったと思うのですが』という回答を頂いた無声音さん。惜しい、その通りで良かったのです。
つまり、ジャンヌ・ダルクはちゃんと「お約束通りの」出自だったりするのです。あくまで結果論からだけで云えば、羊飼いの娘ジュヌヴィエーヴは「パリの守護聖女」となり、そして同じ羊飼いの娘であるジャンヌ・ダルクは「フランスの守護聖女」となったわけで、はて、これは偶然なのか……はたまた?(と、陰謀史観風にw)
ちなみに、ジャンヌ・ダルクの登場の以前と以降で、フランス人の考え方で決定的に異なることと云えば「フランスという国家」を「意識」するか否か、と評している学者の方もいます。中世までのヨーロッパの国家は現在我々が考える国家と云うより、貴族の緩やかな連合体としての存在でしかなく、しかも頻繁に領地移動していたため「国家」という枠組みが極めて曖昧だったのですが、ジャンヌ・ダルク以降は「国家」という大きな枠が意識されるようになったということで。
簡潔に云えば、それまでは「フランスの為に戦う」などと誰も考えたことがなかったところに、突然フランスの片田舎の羊飼いの娘が「愛国心」に燃えて「フランスを守護せねばならない」と言い出した、と。
勿論全てが全てジャンヌの行動の結果とは云えないことは確かですが、それでも「もしもジャンヌ・ダルクが存在しなかったら?」という「IF」は、英仏戦争の結果という狭い次元の話ではなく「フランス人、ひいてはヨーロッパ人の国家観」の「IF」を考える上で面白い考察対象だったりします……と思い切り話が逸れましたが今回の回答補足はこんなところで。
次回は結果的に「パリを改造するため、そして……」な、倫敦から帰った来た男のお話からの出題です。
次回もどうか宜しくお付き合い下さいませm(_)m。