Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

異文化交流クイズ「異文化としての吉原」基礎知識編最終回の第5回です。今回は吉原の平均的一日を。
設立当初の吉原の営業時間は昼間のみとされていました。夜間営業が解禁されたのは、当時としては江戸郊外の浅草近郊に移ってからのことです。
それでは平均的な遊女の一日の生活パターンを見ていきましょう。
前夜客を取った遊女は、客の朝帰りと共に目覚めます。これが卯の刻(午前6時頃)の頃。そして客には情の籠もった別れを惜しむ言葉を告げ、送り出します。大概の場合、これは「お得意様」を逃さないようにするためですがw。
客を送り出すと、部屋に戻り巳の刻(午前10時)頃まで仮眠。何故再び仮眠を取るのかと云えば、夜中でも客が目を醒ましたら自分も起きる、という不文律があったため、熟睡するわけにはいかなかったからですね。
そして起きだすとまず風呂に、それから遅い朝食を。もっとも時間的には既に昼食のようなもので、実際彼女たちの大半は一日二食でした。
食事後には、部屋の掃除と化粧をして、未の刻(正午)頃に、昼見世に出ます。もっともこの時間に吉原に来るのは、前回書いたような「ひやかし」の見物客が大半だったようで、一般的に大層暇だったようです。
昼見世が終わるのは申の刻(午後4時)。ここから、夜見世が始まる酉の刻(午後6時)までの2時間は自由時間で、この時間に夕食を取りました。
そして夕暮れと共に、吉原の最も華やかな時間が始まります。客は格子越しに遊女達を指名し、このシリーズの第3回で書いたような、各々の遊女のランクに則った手順で客の相手をする事になります。
夜見世が閉まるのは丑の刻(午前2時)。これは「大引け」と呼ばれていましたが、実際には子の刻(深夜12時)には殆どの見世が閉まっていたようです。
ちなみに、幕府の営業規則で「客は一昼夜以上、吉原に留まってはいけない」とされていますので、原則的に同じ店に留まり続ける事は不可だったりします。と云う事で「天保異聞妖奇士」での暁斎の描写は、非常に微妙なだったりするわけでw。客ではなく「物書」又は「見世のお抱え絵師」あたりの設定にしているのだと思いますが。


というところで、今週のクエスチョン。
女達が主役の吉原ですが、実際にそれを裏で支えている男たちが多くいました。見世のオーナーである楼主、そしてその下で働く多くの男達。彼らは年齢に関係なく「若い者」「若い衆」と呼ばれていました。客の呼び込み役である「妓夫」、文字通り見世の番をする「見世番」、夜中の見回りをする「不寝番」、客の名前を書いたり証文を作ったりする役目の「物書」。その他、料理番や風呂番、雑役係などがいました。
このうち客の呼び込み役である「妓夫」は、一般に「ある動物」の名前をとって「○太郎」と呼ばれる事が多かったのですが、この「ある動物」とは一体何てじょうか? 今回はノーヒント……というか、問題そのものがヒント、ということで。
回答は木曜日の22時まで、web拍手にてお待ちしています。
web拍手