Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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本日は「そして明日の世界より――」のヒロインの一人、水守御波の誕生日、ということで彼女を軸に物語紹介と骨子解説を。
なお他キャラの誕生日は明かされていないのに、彼女一人だけ誕生日が明らかにされているのにはストーリー上、理由がありまして。と云っても、作中で誕生日祝いのシーンがあるわけではなく、実に意外な形で、意外な理由から明かされます。
作中ではあまりにもあっさり流されてしまいますが、実はこの一点から派生するストーリーだけでも長編外伝が書けそうだったり。理由はプレイしてのお楽しみ、ということで。


メイン登場人物のうち、彼女が一番島民歴が浅く、移住してから半年も経っていません。
表向き、というか彼女自身「転地治療のため島に移住してきた」と信じているわけですが、彼女の父親は天文学者であり、連日「殆ど家にも帰れないほどの仕事」をこなしていた、という点を考慮すると、恐らく彼女の父親は「世界の終わり」が公表されれば容易に予想される大混乱から事前に娘を、少しでも安全なところに避難させたのでしょう。


作中では明確に病名は明かされていませんが、彼女は常に「残りの寿命」を意識して暮らさざるを得ない境遇でした。それ故に周囲との交わりをやんわりと拒絶し、書物の世界に没入していました。ですが、主人公をはじめとする島民はあっさり彼女の防壁を乗り越えてしまいます。
と云うことで、物語開始時点で彼女は既に島の一員となっており、通常この手のキャラクターで描かれることの多い「頑なな気持ちを解きほぐす」という過程が殆ど省かれています。
これはこの物語における彼女の「役割」が「唐突に死と直面させられた人々」と「常に死と直面させ続けられてきた人」との「終末」への「覚悟」の違いを対比させるためなのでしょう。
彼女の物語においては、その「対比」は二段構えで描かれています。それが如何なる展開なのかは、是非プレイして確認してみて下さい。