Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

現在久々に完全新作の小説をカリカリと執筆中。舞台は明治九年の東京(来年の電撃用)。
この前が明治七年の東京(今年の電撃発表待ち)で、更にその前が明治十一年の横浜から北海道が舞台(去年の電撃二次落ち)。
いずれもこの年なのは小説の舞台として必然なのですが、調べれば調べるほど僅か二年の違いで東京の様子がコロコロ変わっているのには面白いと思うと同時に困ったもの。
小説と云う「大きな嘘」を書くために、時代考証と云う小道具を精密にする、というのが自分の執筆方針なのですが、やり過ぎるとただの自己満足になってしまうんですよねぇ。
以前講談社の「メフィスト賞」に1870年、明治で云うところの二年のパリを舞台にした小説を送ったときは、京極夏彦先生の元担当編集の方にパッサリこう斬られました。
「この人、歴史には詳しいんですが、キャラクターが書けてません」
雑誌上でこう斬られてから、書けなくなっちゃったんですよねー。自覚していることだけに(同時に京極夏彦先生の元担当編集者の方に「歴史には詳しいんですが」と書かれたことには喜びを覚えざるを得なかったわけですがw)。
昔はFate関係のSSを書きなぐっていたのですが、既存のキャラを動かすのと自前のキャラを動かすのとは次元が全然違うわけで。
特に自分の場合、いずれも歴史伝奇SF小説(ラストが必ずSFオチに)なので、興に乗って書いていると、時代そのものが主役になってキャラが喰われちゃうんですよね。
去年の電撃の選評でも、二人から二人とも似たような感じのこと書かれました。
というわけで、今回は「王道」です。歴史伝奇SF小説なのは同じですが、オチではなく最初からSF。しかも時代考証は限りなく緻密にやるけど、SF考証は一切なし。だからSFというよりは「S(少し)F(不思議)」劇場。
同じような作品に往年のアレとか、ドラマ化もされて大ヒットした漫画のアレとかがあるので「もどき」作品と思われないように、時代考証を限りなくやった上で、電撃読者層に受け入れられるようなキャラができればいいなあと思うわけですが、果たしてどうなるのか。
「実在の人物の」「実際にした行動」の中に架空のキャラを割り込ませるという手法で書いているので、その辺の齟齬をうまく調整出来れば面白くなるとは思うのですが(話はオチまで決定済み。そのラストでカタルシスを感じてもらうために伏線をどう張るかが問題)。
なお一度「明治八年前後を舞台に魔法少女もの」という話を考えて設定練ってお約束のマスコットキャラ(ウサギもどき)まで決まっていたのですが、実際書いてみると、自分の作風だとどうやってもギャグにしかならなかったので断念。明治の十年前後くらいまでは、欧米風の衣装を「間違って」めちゃくちゃに着ている人たちが東京を沢山往来していたのでいけるかと思ったのですが、魔法少女コスは流石に舞台から浮きすぎでしたw。