Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第13回−5

1876年4月28日 金曜日
昨日私たちは晩餐会を催した。そう、本物の晩餐会だ! この国では二、三ヶ月前には考えられなかったことだろう。
午前も午後もずっと休む間もなく忙しかったけれど、夜までにはすっかり準備が整い、雨降りだったけれども、田舎へお出かけの大鳥夫妻以外は、招待した方全員が集まった。
お客はビンガム夫妻、シンプソン夫妻、シャンド氏、前神奈川県令中島伸行氏、そして中原氏だった。
シャンド氏は本当に気持ちよく剽軽なところもある方だ。全て快適だったので、接待の至らぬ所はそれで帳消しにされた。
だけど、使用人のセイキチがデサート直前に富田夫人に囁いた言葉で、最後の最後に大笑いをしてしまった。
「ホイットニー夫人は何処に歯ブラシを置いているのか知りませんか? 歯を磨くための、“ふぃんがーぼーる”ですか? 折角用意したのに、歯ブラシが見つからないのです」
可哀想に、彼はフィンガーボールを歯を磨くためのものだと思ったのだ! なんて、とんでもないことだろう!