Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第39回−3

1878年1月22日 火曜日
二、三人の生徒を教えて、拭き掃除を済ませてから、母が公使のために作った毛糸のスリッパを持って、ビンガム夫人を訪ねた。
とても楽しい訪問で、エマの飼っている犬や猫などとすっかり親しくなった。
帰途、家の近くで、マッカーティー夫人とユウメイに出会った。
今度引っ越してくる森氏の家に行くのだという。
「クララさんも一緒に行きませんか?」
その誘いに応じてその家に行き、庭を歩き回ってこれから、ユウメイとそこで遊ぶ計画をいろいろ立てた。
ユウメイがホテルに戻ってから、私はくたくたになって家に帰った。
夕食後、二、三人のお客様があった。
それから私たちは人力車に乗って杉田先生と息子さんの診察室がある神田へ行った。
途中で帽子に体温計を羽根の代わりに挟んだ男に出会った。
……アレは一体何の呪いなのだろう?
話は変わるけれど、母が盛に教わったところによると、お正月の飾りつけはお釜の下で燃やすと幸運が来ると云うことである。
武さんは私たちを歓迎してもてなして下さった。
うちの使用人として、ばあやを探してくれたそうだ。
私たちと家族のように親しくしていること、母がとても親切で優しい女性であること、みんな私たちが大好きであることをこの人に話しておいたと云われた。
額面通りではないかも知れないけれど、そう云って下さると異郷にある私たちの心は慰められる。
晩に笠原が聖書を持ってきて分からないところを質問した。
笠原の聖書の知識は、ロシア人の教会で得たものだ。
だから儀式を大事にし、祈祷や告白、装飾、十字架などについて、また世界の諸々の宗教について質問した。
後者に関しては明らかにギリシア人の神父たちに十分教育されていることが窺えた。