Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第56回−1

1878年8月30日 金曜日
私の生涯の新たな区切り目に来た。
今日が私の十八歳の誕生日なのだ。
お逸と私は誕生日がごく近いので、一緒にお誕生祝いをすることにした。
昨日松平家に行った時に、私の家で勝家の方々や滝村家の方々にお会いになるよう、おやおさんも招待してある。
母とアディからは思いがけない贈り物を貰った。
朝、目を覚ましたらベッドの足のところにテーブルがあり、ナプキンがかかっていた。
その下に大きい南瓜があって、切り口が出来ていて、くり抜いた南瓜の中にあったのは私への贈り物。
綺麗なブロンズのブローチ――広げた扇子の形をしていて、その上に金と銀の梅の花と鶴があしらってある。綺麗な時計の鎖――これには金の飾りがついている。
朝食の時にはまた同じ南瓜から別の種が出てきた――銀と銅の美しい帯留めに、満開の桜の下に二羽の鶴と銀の鷲が浮彫りになっているものだ。
みんなとても高価なもので、その上、私が本当に欲しかったものばかり。
私のような不肖の娘に対する母の愛情にはお礼の言葉もない。
どうか優しい従順な娘になって私の愛情と感謝の気持ちを表すことができますように。
どうぞ神様お力をお貸し下さい。
おやおさんとおすみが家来を連れてやって来た。
とても愉快なパーティーでアイスクリームとケーキをどっさり出した。
「アイスクリームと一緒にパンも一杯食べるんだ!」
梅太郎は可愛らしくそう云って頑張って食べていた。
申し分のない楽しい誕生日だった。