Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

クララの明治日記 超訳版第57回−2

1878年9月12日 木曜日 
火曜、水曜と雨が降り続いたので誰も来なかったし、私たちも出かけなかった。
しかし今日はアディと私はサットン家のテニスへの招待を受けた。
もっとも三浦夫人が長いことおられたので出かけるのが遅れてしまったのだけど。
メイも一緒でとても楽しかった。
ジェニーとガシーの姉妹、ミス・ワシントン、この他にも何人か子供たちもいた。
私はメイと組んでサットン家のパーティとフロラを相手に一ゲームしたが、緊張して失敗ばかり。
それでも私たちの方が結局勝った。
サットン夫人には横須賀から越してきた翌日に生まれた赤ちゃん――まだ二週間――がいる。
男の子なのでおうちの人は喜んでいる。
それにしてもサットン家の人たちはみな妙な人たちで、観察していると面白い。
話し方がとても変わっていて、正直何を云っているのかよく分からない。
ゲームの最中にパーティは私に何か命令する。
けれど、発音があまりにも変わっているので何を云われているのか分からないのだ。
フレディは私のことを「クレラ」と呼び、妹のアディのことを「エディ」と呼ぶ。
つまり「ア」の音を発音するのに口を大きく開けるからこんな発音になるのだ。
更に云うと。
フレディはミス・ピットマンをミス・ピットと呼ぶ。こちらはまだいい。
でも、ガシーのことを「大女」と呼ぶのだ。
するとガシーはかんかんに怒る。背のことは彼女が一番気にしている点なのだ。
メイとアディと私は夏の夜の月明かりに照らされて帰ってきた。
清国人のメイは自負心の強い女性で、とても傲慢に振る舞う。
そして高官の妻になることを夢見ている。
マッカーティ先生が彼女に今の地位と教育を授けられたのだ。