Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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異文化交流クイズ「ナポレオン三世によるパリ大改造」第4回の問題は、三世のパリ改造前後。当時パリの町には「あるもの」が全く足りなかったため、当時のセーヌ県知事は、円筒形の広告塔ないしはガス灯を、鉄製の塀が取り囲むような格好の「あるもの」を市中に400基以上作りましたが、この「あるもの」とは一体何でしょうか? という問題でした。
この「あるもの」は現在のパリでは撤去されてしまっているものの、確かにパリという都市の歴史に残るものとなったわけですが、前述のように設置した当人の知事ランビュトーはその「名誉」を当時から「断固として拒否」しています。それどころか民間業者が名付けた「ヴェスパジェンヌ」という名前に変更するように命じ、これに関しては本人の希望が叶っています。
ちなみに「ヴェスパジェンヌ」はローマ皇帝の「ヴェスパジアヌス」にちなんだ名前で、何故この小さな建物にローマ皇帝の名が冠されたかと云えば、この皇帝がこのパリに置かれた物と同様のものをローマの都に設置する際、税金が徴収されたことに由来しています。
つまりパリにはローマの都より千年以上も遅れて「それ」が導入されたわけです。
もっとも、それが導入されるまでは一体人々は「自然の欲求」をどう解消していたかと考えると、頭を抱えてしまいますが……と云うことで、今回の正解は「公衆トイレ」でした。ちなみにトイレを囲むように広告塔が設置されたのは料金代わりですね。


なおこれ以前にも、ごく一部に有料トイレはあったようですが、基本的にセーヌ河畔や街中や、甚だしきは「王家の住まいであるチェイルリー宮のイチイの生け垣の前に列を作っていた」という記録されている有様で。
もっともこの「ヴェスパジェンヌ」は「小」専用です。「それじゃあ困るだろう?」と思われると思いますが、どうにも食生活の違いの関係で、フランス人は日本人より遙かに「そちら」の頻度が低い、という科学的な報告もあるようですので、一応「小」だけで事足りたのでしょう。衛生面の問題もあったでしょうが。
なお、一時は廃止の方向に向かった公衆トイレですが、現在は「有料個室トイレ」のような形で復活はしているようです。それでもかなり数が少なく、日本人の観光客はトイレに困ることが多いそうですけれど。


という所でしたが、今週の問題の正解者はMr.ROMさんとIronさんでした。おめでとうございます。お二人とも流石です。
さて次回は、これまでの回はどうにも華やかに掛ける話題でしたので、パリ改造でもたらされた「光」の部分を特に取り上げる予定です!