Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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最後に今回分の「クララの明治日記 超訳版」解説を、いつも通りにお逸(勝海舟三女)とユウメイに。何故か今回はテーマが“暗殺”と“民主制度”に。
【クララの明治日記 超訳版解説第67回】
「クララ一家のクリスマスの模様と正月の我が勝家の様子、対照的なコラボレーションだったねー」
「でも内容云々より、このクリスマスパーティーの際のホイットニー家の人口密度が非常に気になるところですわ」
「最低でも三十人はいるよね。クララが書ききれていない人もいるだろうし」
「今日残る外国人居留地の標準的な大きさの家でしたら、一番大きな部屋なら整列すれば入れる程度、かしら?
日記から予想される以上に、実はこの当時のホイットニー家は大きかった、という推測も成り立ちますわね」
「それにしてもアメリカ人って、本当にホームパーティーが大好きだよね。
日本人は欧米の生活スタイルを随分輸入したけれど、この辺の感性だけは日記から百三十年経っても全然根付いてないし、今後もそうだろうなあ」
「生活スタイル云々というより、もっと根深いところに由来する差異の気が致しますけれど、仮説を示そうにもちょっと思いつきませんわ。
ご意見や仮説のある方は、宜しければweb拍手で一言お願いいたしますわ」
「さて、クリスマスのすぐ後にはお正月の模様。
今年は同じ敷地にクララの家もあるから、我が勝家の元旦の様子もよく分かるよねー。
父様の日記は有名だけど内容が簡潔すぎて、この辺が全然分からないからクララのこの記録は本当に貴重だと思う」
「勝家もそうですけど、武家の家の元旦というのはこういったものだったのでしょうね。
今でも厳格な風習が残っているところは、似たような儀式張った元旦を送っているところがあると思いますわよ」
「さて、そんな我が家にやってきたお酒好きの高木氏だけど」
「『お酒を相当飲んで来られたので、羽根つきをさせられ、失敗するたびに顔に隅を塗られたのだ』ですわね」
「幕末維新期に、歴史に残る暗殺劇をやらかしておいて、その生涯を平穏無事に全うできた高木氏って、ある意味凄いよねぇ。
殿様の指示でやったんだから“職業的暗殺者”だった人たちと一緒にするのはどうかと思うけど」
「正確に云うと“前の殿様”ですけどね。藩内対立の末の暗殺劇ですから。
それはおくとして、確かに“幕末の四大人斬り”は勿論、伊藤博文も最期は悲惨なものでしたわね」
「よく考えると河上斎彦以外、うちの父様は面識あるんだ。父様、ある意味、凄い!」
「その河上斎彦は勝氏の義兄である佐久間象山を殺した下手人ですわよね、確か」
「ところで悲惨な最期といえば、その河上斎彦がモデルとなった某るろう人な剣客の最期はアニメ史に残る悲惨さだよねー。
あ、でも同じ漫画ですっかり有名になった新撰組斎藤一は平穏に人生を全うしたみたいだけど」
「……また現実とフィクションをごっちゃにしていますわね、この娘は。
結局高木氏にせよ、斎藤一にせよ、目的意識が明確な場合、暗殺というのは必要な最終手段であって、不必要に行うものではない、という意識があった人は生き残っているのではないかしら?」
「うん、一般論としては概ねその通りだとは思うけれど、伊藤博文公のやった暗殺の場合、ただの“勘違い”なんだよねぇ。殺された塙忠宝さん、めがっさカワイソス」
「自らが暗殺されたのも“勘違い”が原因ですから、敢えて厳しい云い方をすれば“因果は巡る”ともいえますわね。
ただ伊藤博文がいなければ、近代日本の立憲君主制が確立しなかったのも確かでしょうし、もう少しだけ存命していれば日本の政党政治ももっと早くまっとうな形に……」
「……メイ、でもわたし最近思うんだ。民主政治って“有権者”が最終的な責任を取らされるべき制度なのに、それを忘れている、いえ、考えたことさえない国民が大多数なのって“不幸なこと”なんじゃないかって」
「生まれた国には選挙制度さえないわたくしにそんな事を云われても、返答のしようがありませんわ! 
……ただ我が祖国の場合、確かに選挙をやった場合の方が恐ろしい結果を招くかも知れませんけれど」
「……話が暗くなっちゃったので、とりあえず今日のところはこんなところで。
あ、でも最後に紹介された高木氏の俳句
“元旦や 空にいっぱい 鶴の声”
素朴でよい句だとは思うけれど、英訳すると本当にこんな感じ?」、
「The air is full of congratulations ですわね。
無論直訳ではないですけれど、文意としては意味が通っているのでしょうね。
最近では英語で俳句を詠む人たちがいるそうですけれど、どんな感じの句なのか、興味ありますわね。
情報をお持ちの方、お待ちしておりますわ」
(終)


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