Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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最後に今回分の「クララの明治日記 超訳版」解説を、いつも通りにお逸(勝海舟三女)とユウメイに。


【クララの明治日記 超訳版解説第108回】
「今回はお別れ会のオンパレードだったね、クララ」
「クララたちが日本にやってきたのが1875年の8月ですから、丸四年以上ですもの。
クララたちも、そして見送る側にも色々思うところは多いことでしょう」
「そんな中、宣教師たちのサプライズの見送りパーティーより、老婦人たちとのお別れ会の模様を生き生きして描いているのが面白いよね。
あ、ちなみにこの老婦人たちの身元についての補足ね。
杉田夫人は云わずと知れた杉田玄瑞家の奥様で、岡田夫人というのは私の腹違いの弟で、梅太郎の弟でもある七郎の母親、つまり父様の妾さんの多分母親。七郎が岡田という苗字を継いでいるから多分そう。
で、内田夫人のおば様というのは、私の一番上のゆめ姉様の亡くなった旦那様の、年齢的に云うとお母様でしょうね。
滝村氏の母堂というのは、徳川宗家執事で、何度もクララの日記に登場している滝村氏のお母様」
「前から不思議だったのだけど、貴女の家、勝の家には一体どれだけの人がいらっしゃいますの? 使用人を除いても十人じゃききませんわよね?」
「うーん、あまりにも多すぎて把握すらしてないなあ。
たみ義母様の実家である砥目家、姉様たちが嫁に行った内田家、疋田家の人間が家族揃って住んでたし、梅太郎だって、うちに来る時には母親の母親や姉同伴でそのまま住み着いたんだし、私の実の母親なんかは使用人――といっても父様専属女中―――に混じって住んでいたし、他にも妾さんが女中として住んでいたし、そうそう、父様の妹の瑞恵様、佐久間象山に嫁いだあの方も、この当時我が家にいたし、それから“居候”としか表現しようのない人たちも結構いたし。
有名なところだと、徳富蘇峰徳富蘆花兄弟とかも居候として住み着いていたみたいだよ、私が嫁いだ後のことだけど」
「なんというか、現代ではちょっと想像が付かない状況ですわね」
「これだけ人がいるから、たみ義母さまは家計のやりくりが本当に大変だったみたいだよ。
考えてみれば、妾さんや妾さんの家族まで、いくら広い敷地内とはいえ、同じ屋敷に住んでいる時点で、普通の神経じゃ保たないよね。
だから、今日残されているどの記録を見ても、たみ義母様のことは絶賛されてるよね。
人柄的にも、家計のやりくり的にも。
私も子供の頃から“質素は美徳だ”と教わって暮らしてきたし、私自身生涯にわたってそれを心がけていたみたい」
「なるほど、クララやアンナさんがあなたがた勝家と波長があったのは、その辺の清貧さを求める生活態度にもあったのでしょうね」
「だろうねー、きっと。
我が家とクララ一家の関係は、クララの再来日後、ますます強くなるのだけど、それはいずれ予定している超訳日記の第二部で」
「さて、とりあえず今週のところはこの辺で。
第一部の最終回まで、あと二回か、三回。最後までお付き合い下さいませ」
(終)


と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。
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なおブログ末尾に「クララの明治日記 超訳版」参考資料(厳選版)の紹介をつけました。
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