Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの日記 超訳版第2回解説

最後に本日の「クララの明治日記 超訳版」の解説を、今後登場予定の二人が担当。


【クララの明治日記 超訳版第二回解説】
「ということで『クララの明治日記 超訳版』第二回をお送りしました」
「『ということで』ってなんなんですの、突然!?」
「なんなんですの、って私に云われてもねー。とりあえず私たちの出番は当分来ないので解説役が回ってきたみたい。ま、このシリーズ、基本クララの一人称だから、最低限の解説入れないと理解不能ってことで。そういう風にしか構成出来ないブログ主の書きようが悪いんだけど」
「ですが、何故わたくしたちがこんな“痛い”企画に……」
「“痛い”のは十分承知だって。だからここの部分だけわざわざ夜中に、しかもお酒入った状態で書いてるんですって。素面じゃ、流石に書けないみたい」
「そんなことなら、最初から辞めておけばいいものを……」
「はい、そこ。愚痴っても仕方ないことで愚痴らない愚痴らない。
 で、さっきの話に戻るけど、カミングス嬢だと好き放題やって解説にならないし、ミス・ワシントンだと話が進まないでしょう? だからクララの親友たる私たちにお鉢が回ってきたわけ。あっと、自己紹介遅れました。私は勝逸子。父は元幕臣勝海舟で、この日記の日付だとクララと同じ十五歳です。クララからは“お逸”と呼ばれることになります」
「……キン・ユウメイ。国籍はアメリカですけれど、出身は中国の北京です。年はこの日記の日付だと十二歳です。クララからは“メイ”って呼ばれてます」
「ちなみに。ユウメイはクララとの初対面の時には膝上までしかない短いチャイナドレスでアピールした萌えっ子です」
「ちょっとお逸! 誤解を生むような云い方、やめて下さいます!? 普段はちゃんと膝下までの長いのを穿いてます!」
「え? 『パンツは穿いてるから恥ずかしくないもん』ってアピールじゃなかったの!?」
「……本当に“痛い人”にしか見えないから、そこらで止めておきなさい」
「……ええ、流石に今のは私もそう思った。
 コホン。では気を取り直して本日分の解説を。クララの日記の“基本”として押さえておくポイントとして、全編を通じて記述される森有礼への恨み・辛みがあります」
「だからと云って“地獄流し”にしちゃマズイでしょ!」
「勿論その点はネタですが(後に加筆)のところは本当です。クララの日記で後に加筆されたシーンは数カ所のみで、いずれも日記に記述した人が後年亡くなった時に書き足されています。もっとも、森有礼以外はいずれもその亡くなった人物の“良い点”を書き記した部分に加筆があるのに、森有礼については何故か“餓死させる気か!?”の後ですが。しかも“お気の毒に”の言葉すら原本の日記にはありません」
「その割に実際には世話になっていることが多いと思うのだけれど。一度ロンドンにクララ一家が行った時にも駐英公使だった森氏がわざわざ出迎えているくらいなんだし。最終的に世話になった順から云えば、勝家>>森家>>>福沢諭吉くらいの順番でしょう?」
「森家と福沢家の間に何家か入るけどね。そちらの話は今後またするとして。
 どうにもクララのイメージ的には、森有礼そして森家は『最初は面倒見てくれるけど途中で放り出す』『散々揉めた末にやっと面倒を見てくれる』という感じだったみたい」
「世話になったことに変わりはないのに、困った子だこと。あと日記の原文を読んでみると、なんとなくだけど、クララの父親にも少々問題があったように感じるのだけど?」
「教師としてはそれなりに優秀だけれど、経営者としては問題があって、ということだったのかも知れないわね。これもまたおいおい語ることになるとして。
 あと解説しておくべき事は何かあったかしら?」
「お逸の父親である海舟氏の寄附した金額ですわね。当時のレートだと円とドルが殆ど等価として扱われていたわけで、当時の千ドルだと現在の価格だと大体7000万円くらいかしら? いくら参議でもこんな金額を簡単に右から左に動かせるとは思えないのだけど、何処から出資されましたの?」
「それが正直よく分からないのよ。うちにもお金を無心にくる幕臣が毎日のように来ていたのだけれど、父様はどうやってお金を工面されていたのか。書を書いて渡したりしていたのは知ってるのだけど、それで大した金額になったとは思えないし。と云うわけで、何か詳しいことをお知りの方は是非ご一報を」
「なんて他力本願……」
「最後の誕生日の話ですが、私とクララは同い年で、私の誕生日が8月3日と極近いので知り合った後は一緒に誕生日パーティーを開いてたりしています。これもまた後日。
 あとこの日に登場した人物で、今後も頻繁に登場するのは高木貞作氏ですねー。商法講習所ではクララの父親の右腕となって学生を教えることになります」
「その高木氏との会話がある人形の件、日記の記述に付け加えた部分があるみたいだけど?」
「それは今後明かされる高木氏の経歴から推察して貰うことにして。この人形たちはいわゆる“生き人形”だったのかしら? だとしたら壮観だったろうねー」
「全員西洋人ですものね。しかも英国製のパイプだの、速歩機だの、ああこれは原始的な自転車のことですけれど、小道具も凝っていますし。本当に日本人は速いスピードで西洋の文物を取り入れたようですね」
「それにしても築地からの川上りコースってもうこの時期から普通にあったのね。というか、江戸時代からあったんでしょうねー。皆さんも一度是非試してみて下さい。コミケから撤収する時にでも」
「結局イヤでもそっち系のネタで終わらせるんですのね……」
「それでは来週も当コーナーを宜しくお願いしま〜す」
「……苦情が多ければ今週でこの解説コーナーは終わりですけれどね」
「えっ!?」