Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第17回解説

【クララの明治日記 超訳版第17回解説】
「お逸さん、大勝利! (出番がまだ来ない)ユウメイ、涙目!!」
「ええい、やっと出番が本格的にやってきたといって“ごく一部の人間”に“ごく一部の時間帯だけ”しか通用しないネタを振るんじゃありませんことよ!! 大体それだと“本来の意味”と逆でしょうが!」
「お楽しみはこれから、だもんね♪」
「……まったくっ、アナタって子は! しかし、あなた、本当に当時の基準からすると、日本人の感性とかけ離れていらしましたのね。今回の7月5日分の日記にはようやく“超訳版”らしく随分加筆していますけれど、最後の仕草や台詞は本文そのままでしょう?」
「えー、そうかなあ? 親愛の情を示すのに抱きつくことくらい全然普通だと思うんだけど。ほら、アレよ、アレ。ペリー提督を迎えた宴会の場で、酔っぱらった挙げ句、首を両腕に回して、至近距離で酒臭い息を吹きかけた幕府の老役人がいたって話じゃない」
「その暴挙がしっかりと歴史に残りましたわよ! “謹厳だけが取り柄で、部下からも利己的かつ横暴で不愉快なヤツ”として知られたペリー提督を苦笑させた日本人、って!」
「メイ、日本ではね、酒の場では“無礼講”ってのがあるのよ。武勇伝、武勇伝!」
「そんなことを云うのなら、貴女は普段から酔っぱらっていますの!?」
カミングス侯爵令嬢じゃないんだから、そんなことないってば」
「なら尚のこと性質が悪いですわよ、尚のこと! 大体、クララと貴女、会ったのが今回を含めてまだ数回目でしょう? 二人きりなんてこの日が初めてでしょうに」
「愛は会った回数なんて簡単に超えるものなんだって♪」
「…………はいはい、バカップルは勝手にやってなさい。
さて、本日の解説に入りますわよ。まずは施餓鬼についてですけれど、由来に不明な部分が多いようですわね。いくつかの仏教の教義が入り交じって生まれたようですけれど、どうにも各国で土着の習俗と入り交じって、よく意味が分からないものになってますわ」
「だね、今回クララが佐々木氏から解説を聞いた施餓鬼の方が本来の意味に近いのかな? 少し昔までは、山に入る時には、かつて行き倒れになって亡くなった人のために供物を持って行き捧げ旅の安全を祈る、なんて習慣があったようだけれど、現代ではせいぜい、お盆の時に帰ってきた祖先に供物を捧げるってくらい?」
「ともあれ、セイキチさんとウメさんのお子さんのご冥福をお祈りしますわ。この時代、何処の国でもそうですけれど、本当に子供の死亡率が高いのは痛ましいことですわね」
「この少し前に陛下のお子様も亡くなられてるしね」
「現代ほど乳幼児から子供の死亡率が下がったのは、それこそ第二次世界大戦後ですもの。ただ百年前なら到底助からなかった子供が助かるようになったが故ですわね、最近の“出産難民”が発生するようになったのわ」
「難しいところだよね、そういうのは」
「さて、気分を変えて本日のメインの話題に行きますわよ。アメリカ独立百周年記念の、日本での模様ですけれど、わたくしの知る限り、この日の日本での模様を記した記録で翻訳されているのは、この日のクララの日記だけですわ。ただ貴重といえば貴重なのだけれど、とりたてて意味のある記述とは云いきれないけれどね」
「ま、あれだけ日本に対して偉そうに開国を迫った国が、実はまだ建国百年も経たない若輩国家だった、ってことの記念碑的意味合いくらいかな? それを呆れるべきか、驚嘆すべきか、難しいところだとは思うけど。それにしても、アメリカ人も日本人のヲタクのこと、馬鹿に出来ないよね」
「……はい? それはどういう意味ですの?」
自由の女神を擬人化してるじゃない! “若く麗しい自由の女神”から“偉大な共和国と結婚して落ち着いた夫人”ってことで、美少女萌えから人妻萌えまで完備だよね♪ ま、ロリ属性だけはきっと国是として認めてないっぽいのは残念だけど」
「ア、アンタって娘は本当に何処まで……」
「あと次週からこの超訳日記は、私とクララの愛の日々がメインに綴られるってことで宜しく♪」
「ありません! 絶対にありませんから、そんなこと!!」 
(終)


と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。……お逸さんの子孫の方、現在ではそれなりの数いらっしゃる筈ですけれど、万に一つ見られていたら御免なさい。
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