Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第23回−5

1876年11月28日 火曜日
今日、ホール・アンド・ホルツの店で新しい服を試着してみようと思い、一時の汽車で母と横浜へ行って、五時か六時に帰って来た。
横浜はとても静かだった。景気が悪くて会社がいくつか潰れたのだという。私たちは用事を早めに切り上げて、その辺を歩き回った。ヘップバン家の若夫人とミス・マクニールと、公使館のスティーヴンズ氏に会った。
夕方矢田部氏がみえて、九時半までいた。非常に丁寧で愛想良く、今までのことはもう過去のことのように思われたので、私はとても気が楽だった。
矢田部氏はとても物静かで感じがよく、長居はしなかった。ひどい風邪をひいていて、咳が烈しいので、薬を調合してあげた。
「ああ見えても、矢田部氏は英文学にも大変造詣が深いのですよ」
中原氏や富田夫人によると、そういうことらしいのだけれど、正直私には信じられない。