Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第26回−4

1877年1月31日 水曜日
今日は暦に、大きい青印をつけておくべき日だ。
というのは、有名<になる筈>な我らのクラブ、アジア協会の誕生日なのである!
午前中は準備に大慌て。この重大な時に、二時を前にして、髪の毛はどうしてもうまく巻かないし、着るものはどうしても格好良くいかなかった。
まずジェシー・フェントンが、小さな灰色の子馬で踊り跳ねるように門を入って来た。私はジェシーが馬を下りて乗馬服を脱ぐのを手伝ったのだけれど、そこにいたのは馬上の若き貴婦人ではなくて、青い衣服を着た小さな少女だった。
ヴィーダー家のジェシーとガシーが、濃い青と茶のベールを被ってやって来た。
やがてエマとユウメイが現れ、それにスージーを加えて、我らのクラブ、いや、協会の会員は揃った。
ところで、私たちがしばらくお喋りをしていたら、母がいつもの何気ない調子で優しく助言してくれた。
「まず仕事を始めて、後で遊んだ方がいいですよ」
母は私たちを仕事に取りかからせ、後は自分たちで進めるようにして部屋を出ていった。
私たちは二週間に一度会合を開き、いくつか上げた作文の題の中から、自分の一番好きなものを選んでいいことに同意した。
次に決まった会長は選ばず、会合を開く番に当たった家の少女が責任を負うことを可決した。会長とか書記とか会計などの役員を決めたら、皆役員になってしまって<!>、会長はいなくなってしまうからである。
さて、私たちはある程度まで仕事を片付けて、そのままずるずると「社交部門」に入っていった。
ゲーム、笑い、ふざけ、というのが式の順序だった。ああ、皆なんとよく笑ったことだろう! 口から出ることはなんでも最高におかしかった。ふざけている最中にヴィーダー夫人とハワードが来た。
そして会員の家は遠いので、みんな夕食まで待たず、会合はお開きになった。
「次回だけ規則を破って、私のうちで会合して頂けない? 来週の水曜日は私の誕生日なのよ」
このエマの希望で、記念すべき第一回の会合は終わった。