Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第26回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第26回】
「大ニュース、大ニュース!」
「どういたしましたの、お逸? いつも以上に落ち着きがありませんわね」
「何ヶ月前に少しだけ高かったけど、本を買ったのよ、幕末明治の有名人物の写真を揃えた本を」
「また怪しげな本ではありませんの? 巷で最近また話題になった“幕末英傑が全員揃った写真”とか」
「十数年スパンとはいえ、未だに騙されるお馬鹿さんが一杯居ることに呆れるよねー。まともな出版社なら当然偽物だって知ってる筈なのに……って、そっちが本題じゃなくって。手元にあるのは『幕末明治の肖像写真』って本。
ちなみに今回から本の紹介リンク先はジュンク堂書店にしてみました。アフィはないので安心してクリックを」
「ああ、森有礼氏のコレクションが結構なネタ元になっているとか云うのですわね?」
「そう! 森氏って“その筋”では有名な“名刺マニア”でね。で、当時の慣習としてはその名刺と一緒に、名刺大の写真をセットで保していて、森氏の場合、死後残された写真と名刺は300枚以上、屈指のコレクションなわけよ!」
「で、それの何処が大ニュースですの?」
「いやー、買ったのはいいけど、その日のうちにペラペラと捲って、特に有名な人たちの写真とかだけ確認して、本棚に入れておいたわけ」
「……ありがちな話ですわね。本マニアは目的と手段が逆転して、買ってきた本は当日読まないと一生読まないとか云うヤツですわね?」
「……耳が痛いご指摘で orz。とりあえずその話は置いておいて、買って以来、久々に本を開いたわけよ」
「なるほど、そこにいたわけですわね、このシリーズに登場する方が」
「いたのよ! これが!!」
「で、どなたがいらっしゃいましたの? 勝提督……では驚きませんわよね、貴女?」
「うん、見つけた頁は“明治の文化を担った人物群”だからね。ちなみに父様は“明治政府の中枢人物群”にあったけれど」
「文化人というと津田氏かしら? それとも杉田氏? 大穴でたまにクララの家に来る箕作氏かしら? 日本の法曹界の草分けの一人ですし」
「惜しい! というか、その“件の人物”の隣の頁が箕作氏の写真。これがそれなりの美男子で、なんでクララは褒めてないんだろう? って不思議な感じ」
「? すると、どなたですの? “明治の文化を担った”方でしょう? 新島襄氏は、まだクララの日記には登場してきていないですし……」
「いるじゃない! 若くしてアメリカ留学をし、開設当初の東京帝国大学において唯一人、日本人教授となった人が!」
「……帰らせて頂いて宜しいかしら? 貴女の口から出る次の言葉を聞きたくありませんから」
「ええー、ひどい! 植物学と西洋近代詩を日本に最初に紹介した功労者だよ!」
「クララの日記の何処を読み取れば、そんな偉人に見えますの、矢田部氏が!?」
「正解! 本編中では、空気を読めぬままクララに猛アタック中の矢田部良吉氏です! いやー、ネットでは比較的若い頃の写真としてはこれくらいしかないんだよねー」
「へー、それなりに秀才っぽい整った顔ですわね」
「だよねー。でも、森有礼コレクションに収納されていたこの本の写真……うぷぷっ。紹介できないのが本当に残念。この笑いをみんなと一緒に共有したいのに!」
「クララ、人の顔を笑いものにするものではなくてよ…………って、な、うぷぷ……なんですの? この……うぷぷ、如何にも“苦労をまったく知らない良いところのボンボン”は!」
「笑えるでしょー。絵描きさんに“いいところの世間知らずのボンボン”ってお題を出しただけで、この顔が出てきそうだよねー。この顔で、クララに猛アタックかけている姿を想像すると、もう笑えて笑えて」
「……笑うのは致し方ないけれど、お逸、一応この顔の方が貴女の国の植物学の根元であることを忘れないで起きなさい」
「そっかー、そだよね、ちょっと反省。ついでにフォローしておくと、それなりに美男子だと思うよー、苦労の跡がこの顔には一切張り付いてないしねー。
とりあえずこの本、比較的新しい本なので大型書店の歴史コーナーに行くと結構置いてありますから、興味のある方は是非に」
(終)


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