Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第28回−2

1877年2月21日 水曜日
「おはようございます……ではありませんわね。こんにちは、クララさん」
昨日そう云っておいたので、令嬢たちは朝ではなく午後二時に来た。
杉田夫人とおよしさん、富田夫人、それからお逸と一緒に小さいお輝ちゃんもみえた。
佐々木氏の目の見えないお友達が、十二歳のお嬢さんと一緒に来られ、持ってきた琴を弾いて下さった。
その方は何曲か弾いて、詩を吟じられた。最後の曲は「ヨシワラ・メンザイ」といって、昇る朝日の春と、春の桜と桃の花と、自然の美しさを讃えた美しいものだった。
その方の声が掠れていて、お嬢さんの声はきんきんしていたので、歌よりも楽器の演奏の方が気に入った。
オルガンをお聞きになったのは初めてで、力強く優しい音色を「素晴らしい」と仰ったのだけれど、そのように驚くのを見るのは面白かった。