クララの明治日記 超訳版第２８回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第２８回】
「まったく！　貴女がたは本当に粗忽者ですわね」
「仕方がないじゃない、話のノリってものがあるでしょ？　
青＝お婆さんの色、いつも青い服＝富田夫人、となれば三段論法的にも当然でしょ？」
「そんなもの、三段論法でもなんでもありませんわ!!」
「それにしても、日本人的な“見て見ぬ振り”って、優しいのか、残酷なのか微妙なところよね」
「……それは救われた立場である貴女が云う台詞ではないと思いますけれど。
さて、本題にいきますわよ。同じ日の、貴女がクララに云った明治の勝家の様子は貴重な証言ですわね。あと“勝提督は洋菓子とかパンが好き”なんてことは家族でもないとなかなか知り得ませんし、娘さんへの態度についてもですわね。もっとも、欲を云えばもう一押し、クララが詳しく記録していれば、と思わないでもありませんけれど。
ところでここに登場する“将軍の奥方様”というのは、間違いなく天璋院篤姫ですわね」
「うーん、少なくとも慶喜公の奥方様ではない筈だけどね。和解するのはずっと先のことだし。一応、和宮様である可能性は否定できないけれど、多分天璋院様よね。父様と“随分と仲が宜しく”いらしたから」
「そうですわね、後世に“あらぬ邪推”を呼ぶくらいに、ですわね」
「その辺はノーコメントということで。……父様が女好きだったことは否定しないけど、勝手にもてちゃうんんだから仕方がないじゃない！」
「勝家の“複雑な事情”については、また今後問い詰めさせて頂くことに致しますわ」
「……ふーん、そういう風に云うんだ。じゃあ、メイが意図的に無視したと思われる矢田部氏の話題については、来週劇的な展開が！」
「あんなものは劇的でも何でもありませんわ！」
(終)

と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(＿)m。
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