Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第32回−5

1877年7月3日 火曜日
最近ウィリイは勝家へ出向かないで、勝家の子供がここへ来ることになっている。
庭で彼らと遊んでいたら、私宛の手紙が来た。
開けると「R……」という署名が目に入った。
そして内容はと云うと……愛情の告白なので、たまげてしまった。
私の愛情を求め、私が彼の最初でただ一人の恋人で、ニューヨークで初めて会った時から好きだったと書いてあった。
あまりにも馬鹿げていて、これ以上書き続けることは出来ない。
すぐに母のところに持って行くと、母は侮辱だと怒って手紙を引き裂いた。
「あとはわたしが後始末するから貴女はこれ以上気にしなくてよいのですよ」
その言葉に私はほっとして、母に見せてよかったと思った。
母は彼に出すつもりの返事を見せてくれたが、次のように書いてあった。
「両親の知らないうちに娘と文通を始めたことにより、貴方が尊敬に値しない方だと云うことが分かりました。今後二度と来訪なさらないで下さい」
母の愛情に守られて、私は本当に安心感が持てる。そして監督し、指導してくれる人がいなかったら私はなんと危険なことだろう。
「クララは不注意なところがあるから、いつかひどい窮地に陥ることがあるかもしれない」
母はウィリイに、そう予言したそうだけれど、確かにその通りかも知れない。