Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第33回−4

1877年7月26日 木曜日
今日はなんて風が強いのだろう。北から吹く本当の暴風だ。
雨も土砂降りで、戸が開いてしまいそうなのを押さえるのに苦労し、張り出し窓からはひどく雨が染みこんだ。
夜までにやんでくれるといいと願ったが、むしろ激しくなるようだ。
こんな嵐では、大鳥姉妹は無論おいでにならなかった。
しかし渡辺ふでさんが別れを言いに来た。
「明日横浜から福岡に出航する予定なのですけれど、東京を離れるのは悲しいです」
必ず手紙を書いて、刺繍した作品を送って下さると約束なさった。
私は聖書をあげ、母は詠唱入門書と自分の写真をあげた。
今朝の東京日々新聞にこんな記事が載ったらしい。
「東京商法講習所のホイットニー氏のために楠本東京府知事主催の宴会が催された」
父は月曜日に晩餐会に行ったのである。
ちなみに楠本東京府知事も、おふでさんのお父様と同じ大村藩出身の方だ。