Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第34回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第34回】
「まだ明治に入って十年も経っていないというのに、随分機智に富んだ外交官もいたものですわね」
吉田清成公使の話ね。森有礼氏と同じく薩摩藩出身で、藩留学生という文官コースから出世していった方よ。この方は非常に几帳面な方で、その残した資料のお陰で明治外交の詳細がよく分かると評されるわ。
幕末維新期の、幕府首脳も明治政府の指導部も外国訪問した際には概して高い評価をされているけれど、吉田公使もその一人ね。ただ流石にこれだけ機智に富んだ切り返しが出来る外交官は珍しかったんだろうけどね」
「珍しいと云えば“大好きなお父様”に珍しく腹を立てていましたわね、お逸」
「しょうがないでしょ! 天子様も見学に来られる博覧会へ出品できる! って張り切って作っていたんだもの。
そりゃあ、確かに“勝”なんて苗字は珍しいし、私の名前でも分かる人が見ればすぐに分かっちゃうんだろうけれど、もうご一新から十年よ。
いい加減に未来志向になっても誰も文句云わな……と思ったけど、十年どころか二十年経っても、ネチネチとうちの父様や榎本の叔父様を糾弾していた“明治政府に仕えるのを潔しとせず”と公言している癖に“旧島原藩邸を殆ど無料みたいな値段”で手に入れた人もいることだし、仕方ないのか」
「……この先のクララの日記でも、まだまだそのF先生は何度も登場してくるのだから、程々にしておきなさい、お逸。というより、そもそもこの“内国勧業博覧会”の“博覧会”という語を誰が造語したか、ご存じですわよね?」
「……うう、今日は私の負けでいいわよ、私の負けで!」
「お逸が拗ねてしまったので、わたくしが替わって来週分の予告をさせて頂きますわ。
丁度今週分で紹介した日時で、クララの日記帳には記述はありませんけれど、9月2日“さる高貴な方”が亡くなっています。来週は、その“高貴な方”の葬列を目撃したクララの、貴重な記録からお送りする予定ですわ」


と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。
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