Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第44回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第44回】
「病に苦しむ美少女たる親友を、心の底から心配するアメリカ人少女。なんて美味しいシチュエーションなんだろう♪」
「その病で苦しむ少女の趣味が“実の兄をからかって遊ぶ”ってものでなければ、もっと共感も得られるでしょうし、同情もされるでしょうに」
「チッチッチッ、分かってないなー、メイは。
普段活発な少女が、病になった時に親友にだけ垣間見せる弱気なところ、っていうギャップが萌えるんじゃない♪」
「……わたくしには理解できない世界ですので、勝手に進めますわよ。
といっても、今週は特に解説すべき点も……いえ、貴女のお兄様のエピソードに隠れてしまいそうですけれど、3月25日が電信中央局が開設された日で、この祝賀会が開かれた工部大学校――大鳥圭介氏の所管ですわね――では、学生が電池五十個を使ってアーク灯に点火して見せた、という記録が残っていますわね。これが日本の電気灯の始まり、と云われています。
貴女にせよ、クララにせよ、後世に記録される場に何度も立ち会っておきながら、歴史的意義を全然理解していませんわね、本当に!」
「後出しの後世の視点で勝手にそんなことを云われても、ねぇ? 
クララにせよ、後年日本人の誰もが卒業式で歌うことになることを予期して『蛍の光』の原曲を、日本を去る外国人たちとの別れの場で必ず演奏していた訳じゃないんだし」
「それについては貴女と、貴女の未来の旦那様が主犯でしょうが! その話はまたいずれ致しますけれど。
あと今週分の最後はクララと福沢氏のちょっとした一コマですけれども……一般には知られていない、随分“人間くさい”エピソードですわね」
「……やっぱりこの人、むかつくよね。
この頃はまだ素直にうちの父様の歌を褒めていたのに、ちょっと借金を断ったら人格攻撃に移るなんて。ああ、そうだ、日記の時期的にはもうそろそろ父様に借金を申し込んでくる頃だよね(怒)」
「……お逸の“私憤”は置いておくとしても。
福沢氏、人間くさいエピソードですけれども、人によっては不快に思われるかも知れませんわね。取りようだとは思いますけれど。
現にクララも“もっとも先生の言葉はみんな冗談なのだ”と書いていますけれど、これは肯定的な評価でしょうし、他の日記の記述からして、クララは福沢氏を非常に尊敬していたことが読み取れますわ」
「……ま、仕方ないよね、この頃はまだ父様と喧嘩していないし」
「この数年後、本格的に福沢氏が勝氏を攻撃するようになった時、二人を尊敬していたクララはどんな風に思ったのでしょうね? 日記にそこまで綴られていないのは残念ですけれども」
(終)


と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。
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