Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第45回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第45回】
「クララも忙しいよね、新聞作りにワクワクしたり、どん底まで落ち込んだり、アンナ先生のお誕生日祝いをしたり」
「そうですわね、お兄様をからかったり、クララと遊ぶことしかすることがない“おいっちゃま”とは違いますもの」
「あーっ! 私をそうやって呼んでいいのは義母様だけなんだよ! クララにさえ呼ばせたことないんだから!」
「はいはい、仲の宜しい母娘で良かったですわね…………って、お逸? 貴女、いま、サラッと重大な発言を致しませんでしたこと?」
「別にぃ〜。父様のファンなら誰でも知ってる有名な話だし、今更取り上げるまでもないと思うけど、ま、機会があったら改めて。この日記の時点では、クララも知らない筈だし」
「……まあ、宜しいですわ。プライベートな話ですし、いよいよホイットニー家の危機が切迫してくるところですものね」
「メイの云う通りで、事実上この時点で、クララの父様と商法講習所、いえ正確にはその所長の矢野二郎氏とは完全に決裂しています。後は時間の問題という状態だったり」
「それにしてもクララ視点での矢野氏は本当にドラマに出てくるような“典型的小悪役”そのものですわね」
「クララの父様にも問題が全然無かったとは云わないし、講習所の予算的にも確かに問題があったのだけれど、この場合は矢野氏の“名実共に講習所の実権奪取”という側面が強かったと推測されます。
これは後年の矢野氏の商法講習所の在り方を巡る言動からも想像できるわけだけれど、その機会はまた改めて」
「それにしても、高木氏、よくクララのお母様の罵詈雑言に耐えてますわね。最後まで、お父様の片腕となって支えてくれた方なのでしょう? それに確かこの方、以前のこのコーナーでも紹介致しましたけれど……」
「……うん、だから4月22日分の該当部分の日記に補足文を付けると、こんな感じになるんだよね」
『(幕末の服部半蔵の従弟で)商法講習所で父の片腕を務めている高木氏もみえたので、母は彼に文句を云った。高木氏は(殿様の勅命で自藩の家老を白昼の街道で斬り殺した)本当に煮え切らない(函館五稜郭では土方歳三の下、最後の新撰組隊士として戦った)頼りない男だ。母に文句を云われても仕方がない。』
「……無知って幸せなことですわよね、本当に」
「多分うちの父様は知っていた筈だし、少なくとも大鳥の叔父様は知らないわけないわよね、函館戦争で一緒に戦ったんだし。
まあ、クララたちに高木氏の経歴を事細かく教えたらどういう反応を示するのか、興味深いところだけれど、やめときましょう」
「さて、少し短めでしたけれど、本日のところはこの辺でお開きですわね?」
「終わる前に一つだけ補足。日記の4月23日の中に出て来る越後屋というのは、現在の三越百貨店の前身ね。本物の老舗の百貨店というのはもうこの頃には大店になっているわけ」
「……その中のいくつかがこの経済危機の中で事実上消えていきそうなのは残念なことですけれど」
(終)


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