Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第46回−5

1878年5月2日 木曜日 
家中ひっくり返ったような大混乱。
その理由は他ならぬアディ嬢のパーティなのだ。
出席者は誰と誰? 殆どみんな。
ダイヴァーズ家のフレッド、イーディス、エラ、サットン家のフロラとフレディ。
ユウメイ、ヴァーベック家のエマ、ガシー、マリー・ド・ボワンヴィル。
勝家のお逸、梅太郎、七郎、それに小鹿さんが夕食の時に顔を出した。
丁度、客間と食堂の畳替えが済んだところだったので、母の部屋の家具を片付けてから、そこで思い切り暴れさせたが、そうしておいてよかった。
彼らの暴れようは、すさまじいともなんとも云えないものだった。
ガシーとフレッドの相撲の後など、あれでよく畳が残っていたと思うほど。
「殺し合うなら綺麗にやりなさいよ。下手に殺したらバラバラの身体を継ぎ合わせなければならないでしょ? 飛び散った部分をそれぞれ残しておいて頂戴」
私は不死者による異能バトルの解説役みたいにそんなことを云った。
更に一騒ぎ起こったのは、帰りに段々のところで人力車の来るのを待っていた時だ。
フレッドがガシーの髪を突然ぎゅっと引っ張ったのだ。
でもガシーは平然としたもの。
「君の髪の毛はなんでできてるんだい? 馬の毛?」
「そうよ、なんだと思ってた?」
フレッドの失礼な言い草を、ガシーは平然と切り返す。
「男の子の髪かと思ったよ」
「男の子の髪こそ馬の毛でなくちゃ。痛くないようにね」
そう云ったガシーはフレッドに襲いかかった。
フレットの髪がなんでできているかを調べようとしはじめたのだ。
フレッドは逃げだし、ガシーが追いかけた。
みんなが楽しそうな顔をして引き上げたのは六時半だった。
ちょっとしたことですぐ腹を立てるウィリイについて、エマと私は長いこと話し合った。
エマは変わった子で、ガシーがふざけちらしても平気な顔をしている。
小さい男の子には慣れていて、なんとでもできると思っているようだ。