Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第49回−4

1878年6月13日木曜日
今日父のところへ、楠本東京府知事から会いたいとの書面が届いた。
代理としてウィリィが出向いたところ、知事の下に海軍卿安房守殿から手紙が来たというのだ。
「私が二年前に商法学校に寄附した千ドルはホイットニー氏が学長である商法学校を想定したものであるから、氏が商法学校を無過失で解雇された以上、そのうちの六百ドルはホイットニー氏に提供するように」
手紙にはそう書いてあったというのだ。
その上さらに楠本氏に対し、ホイットニー一家は普通の外国人とは違うのであり、勝家の友人でもあるから、並みの外国人のように取り扱うことは罷りならん、と警告されていた。
私たちが他の外国人達と違うとすれば、それこそ神の御恵の印ではないか。
何処に行っても私たちは「やさしい外国人」「日本人の味方」「親切な人」と云われる。
しかしそれは私たちが良いからではなく、神様がわたしたちを用いて下さるからなのだ。
そういうお褒めの言葉を聞くたびに、わたしは自分たちがそれに値しないことを知っているので謙虚な気持ちになる。
楠本氏はとても親切で、ウイリィにいろいろ話をされ、近くご自分で父を訪問すると云われた。