Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第52回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第52回】
「引っ越し先が落ち着いて、クララの日常が戻ってきた感じだよね」
「その“日常”にもサラリと福沢諭吉中村正直楠本正隆といった大物が登場していますわね」
「一番最初に登場する人は放っておくこととして、中村正直氏は丁度この頃からクララの日記には本格的に登場してくるんだよねー」
「歴史の教科書的には、啓蒙思想の普及に努めた明六社の主要メンバーの一人で、サミュエル・スマイルズの『Self Help』を『西国立志篇』として、ジョン・スチュアート・ミルの『On Liberty』を『自由論』として邦訳した人物、というところですわね?」
「へー、いまwikiで調べてみると『最大多数の最大幸福』という日本語も『天は自ら助くる者を助く』という日本語も、創造したのはこの人なんだよね」
「当時『西国立志篇』は『学問のすすめ』と並ぶ大ベストセラーでしたのね。教科書的にも同じ文脈で語られている以上、納得のお話ですけれども」
「にもかかわらず、後世に“あの男”だけ持て囃されるようになるのは、政治力と自ら作り上げた学閥によるものだよね」
「流石にそういう言い方はおよしなさい! どちらの方にも失礼に当たりますわよ」
「……うっ、確かにそれはその通りかも。。。」
「ちなみにこの方もクリスチャンですわね、森有礼氏やこれまた後にクララの日記にも登場することになる内村鑑三氏や新島襄氏も」
「本当に錚々たるメンバーだよねぇ、教科書に出て来る人たちばかり」
「クララのお陰でそんな方たちの“生の姿”が垣間見られるのだから、後世の人間は彼女に感謝すべきなのでしょうね。少々ネガティブな側面まで垣間見えてしまうのは仕様がないといったところかしら?」
「それと同時に、当時の人力車夫の生の姿も面白いよねー。きっと現代の人間がビンガム公使の立場に立っても同じようなことを言うだろうところとかも」
「現在の日本人は、明治初期の日本人の日本人の思考より、当時日本を訪れた西洋人の方の思考回路に近いことの証左の一つですわね」
「あと楠本正隆東京府知事についてはまた改めて……と思ったけど、一言だけ。
この方は大久保利通氏からは“天下随一の県令”と評され、後に衆議院議長にもなるのだけど、この方の後任に収まったのは“某脱税総理”のお祖父様だったりします」
脱税総理って断言は行き過ぎですわよ、お逸」
「だって! 常識的に考えれば脱税に決まってるじゃない!」
「いいえ、ひょっとしたら政治資金規正法違反総理の間違いかも知れませんのよ。
 ですからここはちゃんと“脱税or政治資金規正法違反容疑総理”と表現なさい!」
(終)


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