Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第58回−5

1878年10月6日 日曜日
ヴィーダー先生が黙示録十四章の「神のうちに逝く者は幸いなり」をテキストにして弔いの説教をなさった。
それはビンガム公使の長女が亡くなったからであろう。公使とミス・エマは教会にみえていた。
ひどい雨にもかかわらず、大勢の新しい人たちがみえていた。
ディクソン氏の親友のユーイング氏がスコットランドから来て、二人とも礼拝に来られた。
あのしつこいイザベラ・バード嬢も一緒で、遅れて来て大人しく後方の席に腰掛けた。
「親友のユーイング氏をお宅に連れて行って宜しいでしょうか? 火曜日には是非アジア協会の会にお伴させて欲しいのですが」
ディクソン氏は弁解するようにそう云い、でも最後にこう付け加えた。
「――バード老嬢にひっさらわなければ」
彼は老嬢からできるだけ遠く離れて、しかしやむなく一緒に帰って行った。
私がすっと横を通り過ぎた時に、いとも悲しげな顔をしてお辞儀をしたけれど、私はつんとして通り過ぎた。
今日は聖餐式だった。