Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第59回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第59回】
「朽木氏、お気の毒に……」
「朽木氏といってもピンと来ない人が多いだろうけれど、福知山の大名家ね。
大名として二百五十年の歴史を誇るこの一族が一番有名になったのは“関ヶ原の戦いで、西軍を裏切った瞬間”かな? 後は“古銭マニアな蘭学者殿様。但し藩主としての実績はほぼゼロ”みたいな」
「随分と悪意ある紹介ですわね。朽木家の記録を調べた方がいるそうですけれど、書類上“この朽木氏”は本当に“最初からこの世にいなかったこと”になっているそうですわよ。徹底していますわね」
「武士の世界の正真正銘の“勘当”ってそういうものよ。メイの国でも似たようなものだと思うけど」
「……わたくしの出身国の場合、ある意味でもっと凄い扱いになりますけれどもね」
「今週分で地味ながら、意外と興味深いのは蓄音機の公開かな?」
「蓄音機っていつ発明されたのでしたっけ? 丁度この時期ではなかったのかしら?」
wikiによると、1875年になってるね。開発されてから僅か3年で日本に上陸しているわけで、これって結構凄いことかも?」
「もっともそれを云えば、電話だってそうですわよ。
日本とアメリカ間が僅か三十日足らず。加えて明治初期にはかなり大量の留学生がアメリカ、ヨーロッパの各地にいたことからしても、それほど不思議な話ではありませんわね」
「もっともその留学生たち、相当数は質が悪く、世界各地でトラブルを起こしたということで、ある時期に一斉に国内に呼び戻されたことがあったんだけどね。大名家や家老格の家とか、相当数送り込んだらしいんだけど」
「後の歴史から見ると、大名家の跡継ぎが留学して大成した例って殆ど無いようですわね。僅かに軍部で出世した方がいるくらいで」
「だね。政治家として大成したと云えるのは、クララの日記にも登場した徳川家後継者の徳川家達公と、大名じゃないけれど華族西園寺公望公だけ? 原敬は家老格の家の出身だけど、留学していたのとは違うし、家柄関係なく一人で這い上がった感じだし」
徳川家達は政治家として大成したというより、丁度良い“御輿”だった、という感じがするのだけれど。実際に打診があっても、結局首相就任を断ってしまったのでしょう?」
「ま、御輿であることが明治以降の徳川家の“正しい在り方”だったとは思うんだけどね。
さて、今週はこんなところで。来週は遂にクララの明治日記登場人物で“最も愉快な彼女”の登場となります」
(終)

と云った所で、今週も最後までお付き合い下さった方、有り難うございましたm(_)m。
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