Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第68回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第68回】
『すっかり日本人におなりですな』
「にっこり笑って、こんなことをポンと云えるなんて、超格好良いよね、うちの父様!」
「……わたくし的には、こんな些細な事でそこまで感動できる貴女の方にある意味感動しますわよ」
「えー、これこそ“生の記録”じゃない! もっと感動すべきよ!
勿論江戸城開城談判の時の父様も格好良いけれど、父様の諸々の業績全く関係なくて、人柄だけが滲み出るエピソードなんて、なかなかお目にかかれないでしょ? 
クララの日記でさえ、父様の生の言葉を書き記していることは滅多にないんだもの。本当に貴重な記録なんだよ、この一言は」
「……ますます貴女の感性に対する理解が困難になりましたわ。レアもののカードを引き当てた子供の反応と何処が違いますの?」
「レアものと云えば“F氏”の英語力もそうだよね」
「貴女、都合の悪いところは全く聞いていませんわね?」
『ミスター桐山イズほんとうにカインドマンけれども、ヒイイズ大層ビジィ、この節、イエス
「本当にひどい英語だよね、文法的にも言葉の選び方的にも。
幕末、欧米に渡った時にどうやって通訳したんだろ? 通訳がお仕事なのに」
「気合い、だと思いますわよ、半分は冗談抜きで。
日本人としては恰幅の良い人間が通じている気満々で喋れば、相手としては“理解せざるを得ない”そして“なんとか理解しよう”という気分になるのでしょうよ。
なまじ英語が喋れたとしても、ボソボソと自信なさげに喋っていては、喋っている内容云々は関係なしに小馬鹿にされてお終いですわよ。
百三十年前の日本人が欧米で置かれた状況的には、なおのことですわ」
「……随分とF氏の肩を持つんだね、メイは」
「肩を持つのではなく、事実を事実として受け止めているだけよ」
「面白くないから、母様の話!
『さあ、泣かないでご飯を召し上がれ。ご飯が済んだら家へ遊びにいらっしゃい』
まるで小説かドラマのワンシーンみたいなことをポンと云えるなんて、超格好良いよね、うちの義母様!」
「またですの、貴女は!? ……って、でも確かに、クララの日記を通して読んだとき、一番“株”をあげるのは間違いなく勝夫人でしょうね。
特に圧巻なのは、クララの再来日後に起こった悲劇に際しての……」
「おっと、それはストップ! それはまた後日の話と云うことで。
とりあえず本日の結論的には“F氏の英語力”に関する資料をお持ちの方は是非ご一報を! ということだよね」
「どうしてそういう結論になりますの!?」
(終)


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