Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第81回−3

1879年6月7日 土曜  
今日は津田家で月一回の親睦会があったので、昼から出かけた。
母は礼拝が終わるとすぐ帰ったが、お逸と私は夕飯まで残った。
中村夫人とお嬢様もいて、苺畑で楽しく遊んだり、アーティチョーク――日本名はきくいも――とアスパラガスの煮たのを頂いたりした。
津田氏はいろいろ珍しいものを見せて下さった。
帰りえがけには、彼が作らせた扇と、彼がアメリカから持ってきた夜に花の咲く紐サボテンを下さった。
津田邸を出たのは八時過ぎで、母はひどく心配していた。
帰り道、お逸は、広大な領地を持つ有力な大名の立花家から「嫁に欲しい」と云われていることを話してくれた。
「大鳥家のおひなさんとこの間別れたばかりの上杉氏まで、私のことを嫁に欲しいと云ってきたのよ。
本当に馬鹿にしているわ!」
お逸は私相手だと容赦なく憤慨を吐き出す。
「結婚なんかするもんですか!」
お逸はそう強調するけれど、それは怪しいと思う。