Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第81回−6

1879年6月17日 火曜
今日はアディの11歳の誕生日。
プレゼントをあげたが、ヘップバン夫人がいらっしゃるので、パーティーは明後日にした。
母はとても可愛い裁縫箱をあげたので、アディは嬉しがっていた。
アディの愛する子供たちであるハレルヤとエセリンダのために生地もいろいろ貰ってますます喜んだ。
ヘップバン夫人は一時にみえ、食事をなさった。
それからディクソン氏や母と一緒に工部大学校の美術館を見学にいらっしゃった。
招待されたので、アンダーソン博士の「日本美術」に関する講演を聞きに、私も四時に行った。
ド・ボワンヴィル氏が門で待っていて大ホールの奥様の隣に案内して下さったのだが、こんな笑えない冗談を仰った。
「今日は大地震がないことを祈ってますよ。
僕が建てたんですから、責任とらされては困りますからね」
私を落ち着かせようとなさったのだと思う、きっと。
ホールには有名な画家のありとあらゆる掛け物がかかっていた。
だけど、建てた当人を前にして云うのはなんだけど音響効果がひどく悪く、アンダーソン博士の声も小さく話がさっぱり聞き取れない。
仕方がないので壁の絵を見たり、ギャラリーから私を悪戯そうに見張ってくださるド・ボワンヴィル氏に微笑みかけたりした。
というわけで、講演は全然分からなかったので印刷したものを読みたいと思う。
その後、私たちのお友達と話をしてとても楽しかった。
フェノロサ夫人、メンデンホール夫人は特に愛想良かった。
「毎週水曜にやっていますから、クローケーを是非しにいらっしゃい」
アンダーソン夫人そう云って下さった。
全体にとても面白かった。