クララの明治日記 超訳版第85回−1
1879年7月11日 金曜
今朝、森夫人をお訪ねしたら、パリから着いた素敵な新しい服を見せてくださった。
一つは淡いクリーム色のデシンに、トリミングは共色のサテンとフリンジの美しい服で、裳裾が長く垂れていた。
もう一つは素晴らしいうこん色のブロケードに虎の毛皮のような模様のビロードのトリミングで、どんな宮廷にでも着て行けるようなドレスだった。
「素敵だけれどこんな服、どんな折に着てよいか分からないわ」
森夫人はそう云っておられた。
1879年7月11日 金曜
今朝、森夫人をお訪ねしたら、パリから着いた素敵な新しい服を見せてくださった。
一つは淡いクリーム色のデシンに、トリミングは共色のサテンとフリンジの美しい服で、裳裾が長く垂れていた。
もう一つは素晴らしいうこん色のブロケードに虎の毛皮のような模様のビロードのトリミングで、どんな宮廷にでも着て行けるようなドレスだった。
「素敵だけれどこんな服、どんな折に着てよいか分からないわ」
森夫人はそう云っておられた。