Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第85回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第85回】
「……当の本人には見せない日記とはいえ、クララ、流石に正直に書き過ぎではないの?」
「まったく容赦なしだよねー<クララのグラント夫人評。
というか、この時点でクララが夫人の経歴を詳しく知っていたかは分からないけど、前々回のこのコーナーで紹介したグラント大統領本人の経歴からして、夫人の経歴も推して知るべし、というヤツだよね」
「夫人もまさか一介の田舎退役軍人の妻から、大統領夫人にステップアップするなんて夢にも思っていなかったでしょうしね。
ある程度は致し方ないと思いますわよ」
「というわけで、あまり悪く云うのも正直なところ気の毒なんだけど、短いクララ達とのやり取りの中からだけでも“成り上がり”の人特有の特徴が読み取れるよねー」
「このあたりのクララの観察眼は、なかなかのものだと思いますわ。
特に『私の主人が、私の将軍が』と夫人が強調するところに注目するなんて」
「自分自身の力で成り上がったわけではないことを自覚しているからこそ、だよね、この辺を強調するのは」
「それでも、夫人個人としては“善良な方”なのでしょうね。
ほぼ面識がないと言っていい、何処の国の人間かも別れ際に話すまで理解していない人と気軽に会って話しているわけですから」
「それでも、まあ、クララの評価が厳しいのは、彼女の基本基準が“神様との関係”にあるからだろうね。
『こんな素晴らしい境遇におかれたことを神に感謝することを忘れないでほしい。』
『真のレディは誰とでも対等で、どんなに高い身分の人の前でもまごつくことがないのだから。』
後者は淑女論という側面もあるだろうけど、両者とも“神様との関係では何人も平等”というのが前提になっているんだと思う。
その上で“現世の栄華”を得ているのはすべて神様のお陰であって、それに対する感謝を忘れてはいけない、と云っているわけ」
「それでも少しだけクララ個人の、神様に対する愚痴も混じっているようですけれど?」
「最後の一文のくだり“もっと低い身分の低い人でも、レディらしく、このように高い地位にぴったりの人はいるものだ<たとえば私のお母さん> ”というところね。
神様の僕である以前に人間だもの、仕方ないよね」
「といったところで、短めですが今週の解説はこんなところで失礼いたしますわ」
(終)


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