Fate雑記(士凛特化)&血だまりスケッチ こと 魔法少女まどか☆マギカ観測所

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クララの明治日記 超訳版第98回解説

【クララの明治日記 超訳版解説第98回】
「………………………………………………」
「………………………………………………」
「…………お逸、貴女、クララの一番の親友なのでしょう? 何か云いなさいよ!」
「親友だからって、なんでも云えるわけないじゃないの! 
……しかし、それにしても何の脈絡もなしの“破綻”じゃない?
ディクソン氏、何でいきなりクララに対する態度が変わったわけ?」
「伏線はあるにはあったでしょう? 
正確な日にちはクララの日記に直接的な記述がないので分からないけれど、一家揃ってアメリカに帰ることに決めたのはこの日から一ヶ月も前ではないでしょう?
それもこの時点では日本に戻ってくることを前提としていない、永帰国で」
「ああ、なるほど(ポン)。
もしクララが一家とは“別の道”を歩くことになるとすれば“帰国を決める前に”それを決めてないといけないのに、少なくともクララの日記を読む限り、ディクソン氏と相談した形跡はないもんね」
「そういうことでしょうね。
ディクソン氏的には家族ぐるみのつきあい&“お互い結婚を意識して”付き合ってきたつもりなのに、いつの間にかホイットニー家はアメリカ帰国を決めてしまっていた、自分には何の相談もなく。
クララに対しても、ホイットニー家に対しても、随分と思うところがあったと思いますわよ」
「……そこのところ、全く理解しているふうには見えないよね、クララも、アンナ先生も。
ああ、ちょっと違うか。クララの方は少しは意識していたんだ、11月23日の日記を読む限り」
「ただ客観的に観察すると、クララの中で恋愛感情がイコール結婚で繋がっていたようにはみえませんわね。
クララ本人の“理想”は“修道女のような生き方”だったのでしょうけれど、本人の実際の生活態度からしたら、とても修道女になれるとは思えませんもの。
勿論、それくらいのことはクララ本人も気づいていたでしょうけれど、日本という“隔離社会”に思春期に入った頃からずっと滞在していた影響と、母親であるアンナさんの影響でしょうね、決定的なところで“浮世離れ”していたのだと思いますわよ、あの娘は」
「……う〜ん、となると、ディクソン氏はある意味で“被害者”って云えちゃうわけ?
クララの親友としては、なんだか複雑な気分だけど」
「事実は事実として認めなさい。
それと今回のクララ自身の話を読んだ後、冒頭の横山氏との会話を読み直すと、不思議な感慨に浸れますわよ」
(終)


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